◆ ページ47
「クロノアさん！！」
「……トラゾー…？ああ、もう夜が明けたのか、」
「ごめん遅くなった！A、Aは！？」
「……少し前に、寝ちゃった」
ぽたりぽたりと、堰を切ったように溢れ出したそれは彼女の髪を濡らしていく。
『えっ、ノアさんでも泣くんだ』『たいちょーの癖に〜』『てか髪べちょべちょになっちゃいます！』彼女が言いそうな事、どれでも良い、また顔を上げてそんな軽口を叩いてくれたなら。
「もう朝なのに、朝になったのに、起きろよ寝坊助、運ぶこっちの身にもなれよ」
「っ、クロノアさん、」
「そう言えば、朝食の話をしてたんだ。さくさくのトーストと硬めの目玉焼きと分厚いベーコンを2枚、それからココアが飲みたいんだってさ」
「クロノアさん、ごめんっ、ほんとにごめん…っ！」
「…朝食は一旦お預けだ、お前のせいだからな全く」
嗚咽を漏らし肩を震わせながら泣くトラゾーに帰ろうと声を掛け赤黒く若干固まった掌を避ける様に手の甲で涙を拭う。
痛みが分からないようで本当に良かった。
穏やかに眠れたのなら、逝けたのなら、それで。
「……家に帰ろう、A」
段々と辺りを照らしていく陽の光に照らされた彼女の寝顔は、何よりも誰よりも美しかった。
(もう、さむくないよ)
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える。(プロフ) - すいみん。さん» こんばんは、える。と申します。すいみん。様の感情を揺さぶる事が出来て、更にはだいすきと言って頂けて感無量でございます。こちらこそありがとうございます！良ければこれからも見守って頂けたら幸いです、コメントありがとうございました！ (12月1日 22時) (
レス) id: 984bd7bc35 (このIDを非表示/違反報告)
すいみん。(プロフ) - ドチャクソに大大大好きです。最新話、号泣しました。この小説のコンセプトが好きすぎます……素敵なお話をありがとうございました……😭🙏 (12月1日 14時) (レス) id: f12e90341c (このIDを非表示/違反報告)
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