◆ ページ35
『!なん、』
「またっ、やっと!やっと、会えたァ……っ!!」
「こらなかむ!仮にも幹部が簡単に膝を付くなよ!部下に示しがつかなくなる!」
「6ヶ月!?半年も雇ったの!?」
きんときやきりやんが何やら喚いているが構ってやる程気持ちに余裕もない。
今、目の前に、俺の神が立っている。
顔を上げ驚いて目を丸くしている彼女の手を恐る恐る両手で握る。
びくっ、と肩を跳ねさせたが抵抗の意思は感じない。
ああ神様、なんと慈悲深いのか。
触れる事を許してくれた、俺を受け入れてくれた!
「はァ…っ、おれ、を…俺を、覚えてますか…?」
『……その節は、ご無礼をお許しください。まだご存命で何よりです』
「!!覚えてくれてたんだ…っ!うれしい、めちゃくちゃ嬉しい!!無礼だなんてとんでもない、この命は貴女が拾ってくれたんだ、もう捨てたりなんかしない!俺の体も魂も何もかも、ぜんぶA様のものだ…!」
自分の頬が段々紅潮していくのが分かる、荒くなる息も整えることが出来ない。
きっと俺は、世界中の誰よりも幸せそうな顔で笑っていることだろう。
『……私、は、仕事をしに、来たんですよね……?』
「めちゃくちゃ引いてんじゃねーか」
「あははっ!あんななかむ初めて見た〜!おもしろ〜!」
「うん、そうだよ、貴女に仕事をして貰う為に此処に来て貰った。…俺の傍で、仕事をして貰う為に」
「これからよろしくね、おれのかみさま」
(どろりと濁った瞳は語る)
(貴女を何処にも逃がしはしないと)
(戦場を駆けたその翼は最後に切り落としてあげる)
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える。(プロフ) - すいみん。さん» こんばんは、える。と申します。すいみん。様の感情を揺さぶる事が出来て、更にはだいすきと言って頂けて感無量でございます。こちらこそありがとうございます!良ければこれからも見守って頂けたら幸いです、コメントありがとうございました! (12月1日 22時) (レス) id: 984bd7bc35 (このIDを非表示/違反報告)
すいみん。(プロフ) - ドチャクソに大大大好きです。最新話、号泣しました。この小説のコンセプトが好きすぎます……素敵なお話をありがとうございました……😭🙏 (12月1日 14時) (レス) id: f12e90341c (このIDを非表示/違反報告)
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