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【第2話】就任 ページ4

「お前は俺より厳しいじゃないか。
かつ、それにグループメンバーがついていけば、他グループのアドバイザーやメンバーとの差が明確になる。この計画はあくまでも、”平等”教育が目的。だから、お前が指揮をとることによって差が生まれるのは困る。」

 絵心の言葉を聞き、アンリは耳を疑った。

「絵心さんより、厳しい……?」
「ちょっとー、やめてよね……アンタほどアタマおかしくないし。」

 Aは絵心をケタケタと笑っているが、その発言を否定することはない。

「……でもどうせ、これ以上言おうが何しようが、その完璧な笑顔と意見は曲がらないんだろうな」
「よくわかってんね!」

 ハッハと大きく笑うAを一瞥した絵心はゆっくりとまばたきをし、手元にある紙とペンを机の上で滑らせた。

「お前を採用する。」


 雇用が決まって説明を受けた後、アンリさんは私と話したいと言って、客間から甚さんを追い出してしまった。

「あの、絵心さんよりも厳しいってどういうことですか?」
「え?」

 神妙な面持ちで口を開いたアンリさんは、他のアドバイザーはすべて自分がスカウトし最後一人を探しているところだったのだと説明して、不安そうに私を眺めた。

「使える限りの情報を駆使して最後の一人を探していましたが、あなたは名前どころか、小さな情報も浮かんできませんでした。絵心さんのお知り合いというので大丈夫だとは思いますが、まだ高校2年生……あなたがどのような人なのか、全くわからないんです。」

 この計画は、日本のサッカー界がかかっているんです―――
 アンリさんの真剣な眼差しは、私をまっすぐ捉えていた。

「……いや、自分そんなにヤバいヤツに見えてます?」

 言葉に詰まって、へらっと笑ってしまう。

「当たり前です。」

 すかさず答えたアンリさんは、懐から多量の紙束を出してきた。
 パララ…と音を立てて枚数を数え、その紙束をそのまま私に渡す。

「なんです、これ?」
「あなたについての調査報告書です。雇おうが雇わなかろうが、予備アドバイザーも含めて、アドバイザー候補20名程は全て調査して上に送らなくてはならないので。」
「ふーん………」

 確かに、A4サイズの紙全7枚に私について、びっしり記録されている。

「……こんなにいっぱい調べて、罪悪感とか、そういうのないんですかね。っていうか、私のこと何もわかんないとか言っておいてなにこれ」
「他の方々はもっと多いですよ。命令ですから。」

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@えぅい(プロフ) - オタなーんさん» とんでもないです…! 引き続き、いいなと思っていただけるよう頑張ります。 (2022年9月23日 15時) (レス) id: b974317e69 (このIDを非表示/違反報告)
オタなーん - うぅ本編めちゃくちゃ良い!速く読めなくてすみません (2022年9月22日 16時) (レス) @page3 id: e0d32b81e6 (このIDを非表示/違反報告)
@えぅい(プロフ) - オタなーんさん» 嬉しいコメントありがとうございます! 今日、本編となります1話目を投稿させていただきました。ゆっくりな投稿になりますが、是非お読みください。 (2022年9月21日 22時) (レス) id: b974317e69 (このIDを非表示/違反報告)
オタなーん - 本編はいつ出しますか?設定読んだだけでワクワクします! (2022年9月20日 7時) (レス) @page2 id: e0d32b81e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えぅい | 作成日時:2022年9月14日 5時

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