心配性 ページ8
＿＿＿＿＿
『んー…、おはよう』
エースは私が起きると同時に上体を起こした。
まだルフィは眠っている。
ｴｰｽ「A、先にサボんとこに行っててくれ」
『分かった！
但し、ルフィの事を虐めないこと』
エースは嫌そうな顔をしながら生返事をした。
『じゃあ、また後でね』
ｴｰｽ「おう」
彼の返事を聞くと、ダダンさんの家から飛び出した。下の階では山賊達がまだ眠ったままだった。
みんなを起こさないように静かに扉を閉める。
『はあああ〜………』
扉に背をつけ、ゆっくり屈んだ。
目の前に広がる森から美しい鳥のさえずりが聞こえる。
そのまま頭を膝につけると、長い黒髪が周りの光を遮った。
『どうやって接したらいいわけ…？』
自分に興味を持っていないと思っていた人からいきなりキスをされるなんて、予想だにもしなかった。
ここで蹲っていてもしょうがないので、取り敢えずサボのところへ向かった。
＿＿＿＿＿
『サボー！！久しぶり！
ルフィを見つけたよ！』
木の根元から上へ叫ぶと、見覚えのある顔がこちらを覗いた。
と同時に、すごい勢いで下へ降りてきた。
ｻﾎﾞ「A…！
良かった…どれだけ探しても見つからねェから、ほんとに心配してたんだ」
『ごめん...迷惑かけちゃったよね？』
彼の様子を伺いながら、目の下にできたクマに触れた。
ｻﾎﾞ「だ…大丈夫！
おれそんなに体弱くねェよ！」
サボは、顔に触れられた私の手から離れるように身を捩った。
私が手を引っ込めると、再び彼の口は音を紡いだ。
ｻﾎﾞ｢この前の勝負で、一つお願いを聞いてくれるって言ってたろ？
そこで、Aにお願いしてェことがある｣
『あー、いいよ！なんでも言って！』
ｻﾎﾞ｢......今日からは髪を結んで欲しいんだ！｣
『髪？良いよ！
何になるのか分からないけど』
私の返事を聞くと、どこからか取りだした紐で髪を結び始めた。
ｻﾎﾞ「髪…伸びたな。
なあ、この耳の裏にある刺青って何のマークだ？」
そう言いながら、サボは右耳の裏に触れた。
『刺青？
そんなの彫った記憶ないよ』
ｻﾎﾞ「鳥みたいな形してる。
なんだろうな、これ。鶴か？」
『ふーん…
今度、絵に書いて見せてよ』
ｻﾎﾞ「おう、任せろ！」
今度は髪に手ぐしを入れながら、何か小さな声で喋っている。
ｻﾎﾞ｢ｲﾁ、ﾆ………ｼﾞｭｳｺﾞ…
...ん、ありがとう！！｣
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まゆこんぶ(プロフ) - 竜胆さん» こんにちは！ありがとうございます！！続編作れたのも皆様のおかげです！！何シリーズまで続くかは分かりませんが満足のいくように終わらせます！ (2020年10月29日 21時) (
レス) id: 984aeb020d (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - 続編おめでとうございます！楽しみにしてました！w (2020年10月28日 19時) (レス) id: bc5f14382a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆこんぶ・さえこんぶ | 作成日時：2020年10月28日 13時
