桜色 ページ9
ｻﾎﾞ｢あ、あともう1つ。好きな色とかあるか？｣
『絶対桜色！これは不変の鉄則なの』
自分の袴へ視線を落としながら、悪戯っぽく笑った。
ｻﾎﾞ｢確かに、袴も桜色だしな！｣
『こんなことで良いの？
一週間、迷惑かけちゃったのに...』
ｻﾎﾞ｢ああ！ありがとな！！｣
正直、納得の行かない部分もあるが、サボが良いならそれで良い。
『こちらこそ、髪結ってくれてありがとう！』
ｻﾎﾞ｢その髪型は、ここら辺では"ポニーテール"って言うんだ。似合うなぁ…！」
まじまじと見つめてくるつぶらな瞳に戸惑いつつも、『馬のしっぽに似てるもんね』と笑いながらお礼を返した。
ｻﾎﾞ「んー、肩の荷がおりたからか、眠くなってきた…
ちょっと一眠りするな｣
相当寝不足だったようで、サボは次の瞬間には木に身を預けて寝ていた。
起こさないように気を付けながら、私も隣に腰を下ろす。
耳を欹ててみると、彼はスースーと気持ちよさそうな寝息をたてて眠っている。
『いつもありがとう』と、風にだけ聞こえるように呟いた。
初夏が近づいてきていて、風が生暖かい。
ｻﾎﾞ「ん…」
硬い木はやはり寝心地が悪いのか、サボの身体が左右に揺れ始めた。
そっと彼の頭から帽子を取り、自分の肩へもたせかける。
すると、背後に気配を感じた。
「おーい！A、サボ」
『あ！エース！やっと来たの？』
聴き心地のいい声の方へ振り返る。
と同時に、今の状況を思い出した。顔が徐々に青ざめていく。
『これは…そ、その』
ｴｰｽ「はあ…何吃ってるんだよ。
サボ、相当疲れ溜めてたんだろ？」
エースは、私と話しながらサボの隣に腰を下ろした。
『そうなの、さっき寝たばっかりよ』
ｴｰｽ「そうか。
…その髪型、いいな」
『ほんとに…？ありがとう！
さっきサボが結ってくれたの』
ワノ国を出航してから一度も切っていない髪は、もう腰あたりまで伸びている。
髪型の話題に、先程サボに言われたことを思い出した。
『あ、そうだ！
この耳の裏に彫られたマーク、描いてくれない？』
ｴｰｽ「おう」
エースは嫌な顔ひとつせず、木の枝で草が生えきった土を抉り始めた。
彼が「出来たぞ」と言って描き出した、その緑と茶色のマークに、私は言葉を失った。
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まゆこんぶ(プロフ) - 竜胆さん» こんにちは！ありがとうございます！！続編作れたのも皆様のおかげです！！何シリーズまで続くかは分かりませんが満足のいくように終わらせます！ (2020年10月29日 21時) (
レス) id: 984aeb020d (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - 続編おめでとうございます！楽しみにしてました！w (2020年10月28日 19時) (レス) id: bc5f14382a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆこんぶ・さえこんぶ | 作成日時：2020年10月28日 13時
