二十三（最終編� � ページ25
あれから何年たっただろうか。
私はその後里親に引き取られた。
そして高校卒業後、ヨコハマディビジョンに移住した。
だが、
運命の再会というのものは、突然実現する。
久しぶりに、ラップバトルの会場に行った時の事だ
った。
相変わらず、女性の観客が多い。
女性達の視線の先に、もう引退したMTCが居る筈も
なく虚しい気持ちになった。
しかし、一番離れた席にあの人は居た。
「銃、兎さん？」
銃兎「Aさん!?」
「やっぱり、銃兎さんだ！」
銃兎「どうしてここに？」
「こっちに移住する事となったんです。」
銃兎「そうなんですね・・・。」
そう言った銃兎さんの笑顏は変わり無かった。
銃兎「こっちに移住するならまた、一緒に住みませ
んか？」
少し迷った。だが、
銃兎「いや、一生共に暮らしてくれませんか？」
この一言で、私の運命が決まった。
「っ、そ、それは」
銃兎「Aを愛しています。
私と結婚してください。」
涙をながしながらも、私は答えた。
「これからも、よろしくお願いします！」
銃兎「泣かないで下さいよ。Aさんに泣かれる
と、対応に困るんです。」
「泣いてません!」
銃兎「強がりですねぇ。」
こんな日々が続くのなら本望だ。
数週間後、私達は正式に籍を入れた。
そして、はたまた数年後。
私は今、三兄弟の母だ。
最悪な人生を歩んでいた14歳の少女は、
辛い事を乗り越え、最高の家族と
最高の人生を歩んでいる。
【END】
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作者名：血神笑兎 | 作成日時：2023年1月22日 17時
