椿 (ページ15)

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家に入り、大友からの連絡に目を通してると流星が画像を送信しましたと、通知が入った。
開いてみると、今日作った二人ぶんのオムライスの写真が送られていた。ありがとう、と返事をするとすぐ既読がついて返事が帰ってきた。

＜俺の方がありがとうやし。＞
＜なぁ、おおともなんか言うてた？＞

＜返事忘れてたからちょっと怒られた(笑)＞

＜そっか、過保護やな＞

＜そうかな？なんか心配なんだって＞

＜それはわかる。それにしても俺に敵対心むき出しやったな(笑)＞

＜えー、そうなの？＞

＜おん、男にはわかるやつ＞
＜風呂いってくる＞
＜またなー＞

敵対心、とは。何なんだろう。流星に聞きたかったのに、言い逃げだ。またね、と返事をして何気なく流星のアカウントを見てみる。アイコンは流星とまたこちらも顔の整った甘めのイケメンの自撮り。背景は、今日のオムライスの画像に変わっていた。ふふ、流星可愛い。

×

寝る前、ベッドで今日の出来ごとを思い返す。色々あったなぁ、席替えで流星と隣で、お昼は大泣きして。授業サボって放課後は流星とご飯食べて。流星がいたから、大友のこと気にせず笑えたし、流星のおかげで今日楽しかったなぁ。私のなかで流星の部分が大きくなっている事に驚いた。大友以外にも好きになれる男の子出会えたなぁ。そういう意味じゃなくても。よかった。充実した気持ちで眠りについた。