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一郎
学校が終わる時間に合わせ駐車場に車を止め待っていると手をつないで帰って来た双子
車の中から見ていると急に立ち止まった五郎
声は聞こえないが多分左右がわからなくなり足が出せなくなっている
家でも外でも起こる現象
最近はなかったのになぁ
四郎が左足を触ってやり教えてあげているがなかなか動くことが出来ていない
車を降りて2人の元まで向かう
四「あ、いちにい」
一「2人とも学校お疲れ様。…分かんなくなった？」
五「ん…」
靴がモゾモゾと動いているため前に動かそうとしている事は良く伝わってくる
一「どっちでもいいよ。足上に上げれる？」
四郎とつないでない方の手を一郎が握り声をかける
四「ごろ、、、」
上半身を動かすだけで足が動く気配はない
五「…んーっ！」
最近はこんな事あまりなかったし
足を触ったりしてやればすぐに動かせていた。
涙を流ししゃがみこんでしまった五郎
手を繋いでいた俺たちも引きずられる様にしゃがむ
五郎は歯を食いしばり言葉にならない声を出し癇癪を起こした。
その声から悔しさや悲しさが痛いほど伝わってくる
四「ごろ、大丈夫今日はちょっと調子悪かっただけ。しろと一緒に車までいこ？」
五「いい、、、？」
四「もちろん」
2人のカバンを俺が持って四郎は横抱きにして五郎を抱える
乗ったことを確認して車を動かす
車を運転しながら昔のことを思い出していた。
あれは中学生の時。
階段を上れる様になったりできることが増えて来た頃
電車通学させようかと考えたことがあった。
練習しようと学校が休みの日、どれだけ時間がかかるのか試しに一緒に行ってみたとき、今日の様に足が動かせなくなり立ち止まってしまった。
その日一緒には行ったが、通学は1人のため、一郎は手助けせず見守っていた。
兄たちがやってくれる様に足を触ろうとした五郎だったがそもそもどちらの足を触ればいいのか、どうすればいいのか分からず手が宙を彷徨っていた。
五郎もその日自分が手助けしない理由を分かっていたため何とかしようと頑張っていたが結局どうすることもできず一郎の方を向いて悲しそうに首を振った。
それ以来電車通学はさせていない
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10 - 更新頑張ってください！ (2019年11月30日 16時) (
レス) id: 18041c7d33 (このIDを非表示/違反報告)
Non(プロフ) - どのお話もごろちゃんが健気で可愛いですね。更新楽しみにしています(^-^) (2019年11月9日 16時) (レス) id: eadb9a7b5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなぶさ | 作成日時：2019年11月5日 2時
