溺れた世界1＊Minjun story＊under ページ8
貴方の世界には、今どんな音が聴こえているの!?
音楽無しでは生きていけない人。
音に愛されながら生きていく人。
己自身を求めて音を選びゆく人。
私はそんなミンジュンが愛しい。
だけど。
だけど。
憎い。
明け方の私の家にひょっこりと姿を現したミンジュンは、早速ソファでタブレットを弄り始め彼の世界へと一人出掛けてしまった。
こうなったら、私の声なんて彼にはもう届かない。
せっかくの日曜日の朝に、ミンジュンがいるなんて滅多に無いことなのに。
私は朝食に添えるサラダを用意しながら、目の前にある胡瓜をただひたすら薄切りにした。
そして出来上がった料理をキッチンカウンターに並べた。
キッチンから見えた彼は、まだまだ旅の途中なのかソファで背中を丸めたままでいる。
忙しいミンジュンが、ここに来てくれただけでも本当は喜ぶべきことなのに。
私の目を見て欲しい。
抱きしめて欲しい。
声を聞かせて欲しい。
彼を煩わせたくないと思う心と裏腹な、この欲張りになってしまった自分の心が嫌になる。
私はミンジュンから視線を離し、洗濯が終ったばかりの白いシーツをバルコニーに干していく。
バルコニーからは、緑が輝く芝生を散歩する老夫婦が見えた。
仲良く手を繋ぎならが優しく微笑み合うその二人を見て目の奥が熱くなっていくのを感じた。
私とミンジュンの遠い遠い未来の先にも、あんな穏やかな時間が訪れているといい。
そう一人願いながら、ゆっくりと歩いていく彼等の後ろ姿に、私とミンジュンを重ねていた。
いつのまにか私を背中から抱きしめているのは、彼。
そして、私が聞きたかった声が耳に届いた。
『A』
『ミンジュン!?』
『A』
『どうしたの!?』
私の首筋にミンジュンの甘い香りが降りてくる。
ウエストに回されているミンジュンの手に、私の手をそっと重ねた。
『それ、俺の台詞だよね!?』
憎い。
いつだって、彼は私の心を意図も簡単に見透かして。
肝心な所で私を捕まえに来るから。
『ミンジュン。好き』
『うん。知ってる。A、ベッドに行こう』
ミンジュンに誘われたベッドの上で、彼の綺麗な指が私の服を脱がしていく。
明るい部屋の中で露になる私の身体を、彼の甘い眼差しが優しく辱しめていく。
それでいて激しく求められるキスが、私を弄ぶように翻弄する。
彼はまるで歌うようにして、私を愛していくから。
私はミンジュンの音だけにひたすら溺れていく。
溺れた世界2＊Minjun story＊under→←指が触れた音＊Chansung story
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エイジ(プロフ) - 月花さん» お返事遅くなりましてすみません。オーラスから未だ感情が上手く整理出来ずにいます。ひたすらテギョン一色で書き綴った一話でしたが、しがないオクッパの心の内をさらけ出してしまいました。私が次にテギョンに会えるのはドーム。この目にしかと彼を焼き付けてきます。 (2016年7月17日 1時) (
レス) id: d1cda00c22 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - 久しぶりにエイジさんのお話が読めて嬉しいのと、このお話はテクペンのエイジさんだからこそのお話だなぁと思いました。その距離も関係性も分かってはいるけど、時折辛くなりますよね。店員さんが何を言ったのかが、気になります。切ないけど素敵なお話有難うございます (2016年6月2日 16時) (レス) id: 2db226cba0 (このIDを非表示/違反報告)
エイジ(プロフ) - じゅんたさん» コメントありがとうございます(*^^*)余りにおひさしぶりの更新ですみません。まだまだ、書きたい気持ちはたくさんですので、のんびりとお付き合いいただけると嬉しいです!! (2015年12月2日 18時) (レス) id: 9c27d96a79 (このIDを非表示/違反報告)
じゅんた(プロフ) - 久しぶりのエイジWorld堪能しました。ありがとうございます(人´∀｀) (2015年12月2日 6時) (レス) id: 017662d541 (このIDを非表示/違反報告)
エイジ(プロフ) - りえぞうさん» コメントありがとうございます。嬉しいです、オクッパ同士ですね♪これからも、テギョン溺愛で行きますので、また遊びに来てくださいね!!私も、初めまして♪こんばんは♪(*^^*) (2015年8月16日 23時) (レス) id: 9c27d96a79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エイジ | 作成日時：2015年6月7日 22時
