陽に託した想い＊Nichkhun story ページ6
＊ニックンside＊
君に会えない日がもう何日も続いていて。
メールで交わす会話だけが今の僕らを繋いでいる。
そんな日々に僕はいつまでも慣れることはできないし、慣れたくもなかった。
僕より君の方がずっと我慢しているのがわかるから、それに慣れることは君を裏切るような気がしてならないんだ。
だから僕はいつも痛む心で君にメールを送るんだよ。
→“おやすみ。A”
←“うん。おやすみ。ニックン”
君の声が聞きたい。
君の顔が見たい。
そんな気持ちを隠して送るメールは、君への想いを益々募らせるばかりで。
僕は君に会いたくて堪らないよ。
部屋の窓から見えるこの景色の中に君の家が見えないことが、こんなにも僕の胸を締めつけるのは。
やっぱり僕が君を恋しく想うからなんだろう。
この眼下に広がる暗晦が僕の心を映して。
あの小さく瞬く灯が君の瞳を思い出させる。
あぁ。
参ったな。
君のその瞳に映りたくて仕方がないよ。
眺める景色は僕を真っ直ぐに見つめるけど。
僕の心はもう君の心へと向かってしまったみたいだ。
だから。
少しだけ。
ほんの少しだけでいいから。
君に会いに行ってもいいかな。
夜のタクシーに乗り込んで、君の家へと向かう。
僕と君の距離が近づいていく程に苦しくなるこの正直過ぎる胸が、まだまだ僕に恋の切なさをこれでもかと教えてくるから。
僕は目を閉じてそれを甘んじて享受する。
僕の靴音だけが響き渡るロビーを抜けて、カードキーをかざしたその先で辿り着いたのは君の元。
僕の部屋と同じ香りがする君の部屋に、僕はひどく安心する。
君は広いリビングの端に置かれたベッドの上で、優しい眠りについていた。
サイドテーブルに置かれていた淡い照明が、君の寝顔を甘く魅せて。
規則正しく上下する君の胸が、僕に安らぎを伝えてくる。
君の頭から足の先までをこの目に収められる場所に置かれたソファに、僕は静かに腰を下ろした。
僕に残されたのは、夜明けまでの僅か２時間だけ。
この２時間で僕はどれだけ君を愛せるのだろう。
徐々に明るくなる部屋の中で。
僕は眠り続ける君をひたすらこの目に焼きつけた。
瞬きすら忘れる程に。
呼吸すら忘れる程に。
君の部屋の全てを、もう直ぐ朝陽が優しく照らしだすだろうから。
僕はソファからゆっくりと立ち上がり、サイドテーブルで灯されていた照明を消した。
僕が君に会いに来たことだけをここに残し。
君に一切触れること無く僕はこの部屋を後にした。
指が触れた音＊Chansung story→←抱かれた背中2＊Wooyoung story＊under
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エイジ(プロフ) - 月花さん» お返事遅くなりましてすみません。オーラスから未だ感情が上手く整理出来ずにいます。ひたすらテギョン一色で書き綴った一話でしたが、しがないオクッパの心の内をさらけ出してしまいました。私が次にテギョンに会えるのはドーム。この目にしかと彼を焼き付けてきます。 (2016年7月17日 1時) (
レス) id: d1cda00c22 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - 久しぶりにエイジさんのお話が読めて嬉しいのと、このお話はテクペンのエイジさんだからこそのお話だなぁと思いました。その距離も関係性も分かってはいるけど、時折辛くなりますよね。店員さんが何を言ったのかが、気になります。切ないけど素敵なお話有難うございます (2016年6月2日 16時) (レス) id: 2db226cba0 (このIDを非表示/違反報告)
エイジ(プロフ) - じゅんたさん» コメントありがとうございます(*^^*)余りにおひさしぶりの更新ですみません。まだまだ、書きたい気持ちはたくさんですので、のんびりとお付き合いいただけると嬉しいです!! (2015年12月2日 18時) (レス) id: 9c27d96a79 (このIDを非表示/違反報告)
じゅんた(プロフ) - 久しぶりのエイジWorld堪能しました。ありがとうございます(人´∀｀) (2015年12月2日 6時) (レス) id: 017662d541 (このIDを非表示/違反報告)
エイジ(プロフ) - りえぞうさん» コメントありがとうございます。嬉しいです、オクッパ同士ですね♪これからも、テギョン溺愛で行きますので、また遊びに来てくださいね!!私も、初めまして♪こんばんは♪(*^^*) (2015年8月16日 23時) (レス) id: 9c27d96a79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エイジ | 作成日時：2015年6月7日 22時
