エピローグ ページ49
いやぁ、焦った、焦った。
目が覚めたのは、郵便配達の人が呼ぶ少し大きめの声だったんだもん。
寝起きで声が掠れてまともに返事が出来なくて。
変な寝相だったのか、腕が痺れきってて、なかなか起き上がれない。
相葉さんはしっかりここで寝てるし、起きる気配すらない。
気ばかり焦る。
なんとか、起きて窓を開けて。お待たせしてすみませんと謝って・・・
いやはや、疲れました。
寝癖、付いてたのかなぁ。お疲れですね、なんて言われたし。
相葉さん？
蹴り起こして差し上げました。
大野さんたちも昼前に帰ってきた。
日が昇ると、それ事態が魔を払うらしい。
あちこち覗いてた大野さんは、満足げに頷いた。
「大丈夫。何もいない。
こないだ直ぐに祓われちゃったから、周りも警戒してるのかもな。」
その言葉を聞いて喜んだのは相葉さん。
「良かったね、にの。
にのが不安そうにしてたから、俺ら一緒に寝たんだよ。」
って、おい！相葉さん！
言い方気を付けてよ。
一緒に寝たんじゃなくて、うっかり寝ちゃったんでしょ？
俺は一緒に寝てくれなんて言ってないからね？
「はい、はい。」
軽くあしらうような返事に正直むっとしたけど、これ以上コイツのペースに乗っちゃダメだと思って我慢する。
そうそう。松本さん。
帰ってきて早々に「利き手は無事だし、ご飯作るね？」って言ってこっぴどく叱られてた。
「あのね。俺が想定した最悪の事態はまぬがれたけど、普通に深いからね？それ。
きちんと治したかったら、バイトは暫く休むこと。もちろん家の事も休む。
メシ作るとかマジあり得ねぇから。」
櫻井さんの剣幕に、さすがの松本さんもしゅんとしてた。
あれから一月。
松本さんが無事に復帰して、いつものルーティーンが戻ってきた。
俺らの料理だって食えないことはないけどさ？
そこから上達することもなかったし。
久しぶりに食べた松本さんの料理は、本当に美味しかったなぁ。
「にのー、ビール持ってきた、入れて〜」
はいはい、遅いよ。もう7回だよ。
「げっ、追い付かれてんじゃん。」
俺らの贔屓のチームはこの一月の間一進一退。
毎試合、ハラハラさせられている。
そのせいもあって、ここんとこ食後は相葉さんと一緒に過ごしてる。
チームがAクラスに残ってほしいから応援をね？
それだけよ？
カキーン！
「「打ったーっ！」」
おわり。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 270人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ねこにゃん、コメントありがとう。確かにカービングって、聞かなくなりましたね、そういえば。にのあいラバーとしては、にのあいは仲良しじゃないと。2人並んでいるところを眺めたいですよね〜 (2021年9月7日 15時) (
レス) id: 3481c0175f (このIDを非表示/違反報告)
ねこにゃん(プロフ) - 更新お疲れ様でした。カービング！久しぶりに聴いたわ。潤くんそんな事もできるのね。すっかり仲良しのにのあい。二人で野球見に行けるようになるといいね〜。 (2021年9月7日 15時) (レス) id: 13f4972941 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ねこにゃん、コメントありがとう。SHOのアドバイスもありがとうございます。にのあいの変化。これがねぇ、なかなか難しいのですが、そこはやっぱりにのあいなので。(笑)。ゆっくりお待ちいただければ・・・(笑) (2021年7月25日 18時) (レス) id: 3481c0175f (このIDを非表示/違反報告)
ねこにゃん(プロフ) - 新装オープンおめでとうございます♪大野荘シリーズ化ありがとうございます！二人の変化もこれからじっくり・・・ｲﾋﾋﾋ (2021年7月25日 17時) (レス) id: 13f4972941 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちえさん
| 作成日時：2021年7月17日 16時
