summer-9 ページ10
aiba:
それからどれくらいそうしていたのか。
俺は風の中にいるような
はたまた海の中にもぐっているような
ただぼうっと空に浮いているような感じがしていた。
なんていうのかな、
台風の目？
外は風が吹き荒れているのに、
真ん中だけぽっかり何もない、
ちょうどそんな感じ。
不意にピリッと電気が走ったような感じがした。
え？
今までなにも感じていなかった体に、ピリピリとしたものが触れていた。
何、何なの？
それは手首辺りから始まって、腕全体に広がり、体中へと広がっていった。
痛みや刺激という不快さは、不思議とない。
やがて全身にピリピリが広がっていき・・・
・・・消えた。
『 相 葉くん、相 葉くん、聞こえてる？』
声が聞こえた。
空間を切るような、ピンと張った糸のような声は俺の中までしっかりと届いて。
俺の中に灯りが点った
『相 葉くん、聞こえているね？』
こくこく
『身体、動かせるかい？』
身体・・・
そう思ったら、ぽわんとその場所が光った。
懐中電灯で照らされるように、その言葉に応対するところに灯りがともる。
手、足、指
力を入れると、その存在がわかり、動いている事を感じられた。
うん。動いてる。
『慌てなくていいから、俺の言う通りに動いて』
コクコクとうなずく
『お守り、外せるかな』
お守り・・・？
『かばんとか？』
かばん・・・
ぽわん
光は俺の横。かばんがそこにあった。
持ち手のところでお守りが揺れている。
あった
ゆるゆると手が動き、かばんについているお守りをはずした。
『上手にできたね。それをJunに渡して。』
ジュン くん。
ぽわん
目の前が光る。
顔をあげたら、そこにジュンくんがいた。
「相 葉くん、こっちに。」
強い力で見つめられ、お守りをジュンくんの前にだすけど、なぜだろう指が開かない。
ぐっと握りしめたままの手から、ジュンくんがお守りをむしり取った。
「潤、それを燃やして。」
カッ
火が付いたような怒りが沸き上がった。
ヤダヤダ、ダメ！ソレハ、オレノ。オレノダ！
俺はジュンくんに襲い掛かった。腕をまっすぐに伸ばす。
ジュンくんの首元を狙っているのが自分でもわかった
ジュンくんが危ない！止めて！
そう思う自分もいるけど、だめ。止まらない！
すると、誰かに羽交い絞めにされた。
「ヤメロ！ハナセ！」
暴れて叫ぶ俺の目の前で、お守りに火がついた。
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ねこにゃん(プロフ) - orangeさん» ご挨拶いただきありがとうございますm(_ _)mなんだかんだでずるずる長くなってしまってます。どうぞ最後までお付き合いくださいね♪ (2019年9月5日 0時) (
レス) id: 4b03694919 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - 後れ馳せながら独立シリーズ？化おめでとうございます(*^^*)なんだかんだ大切にされる愛されカズちゃんのお仕事や能力や過去とか気になってしまいますねo(*ﾟ∀ﾟ*)o (2019年9月4日 22時) (レス) id: ec0a1d16c2 (このIDを非表示/違反報告)
ねこにゃん(プロフ) - orangeさん» こちらこそ、読んでいただいてありがとうございます！面白いと言ってもらえて嬉しくてたまりません。まだまだ暑さは続くようですので、orange さんもどうぞご自愛くださいね。コメントありがとうございましたm(_ _)m (2019年8月14日 0時) (レス) id: 4b03694919 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - こんにちは暑い中更新ありがとうございます！(^^)summerとても面白くて引き込まれてしまいます(*^^*) (2019年8月13日 21時) (レス) id: ec0a1d16c2 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ちずるさん» 毎日暑いですね〜。ちずるさんも暑さには気をつけてくださいね。若い二人。書いていてとても楽しかったです。コメントありがとうございました♪ (2019年8月2日 8時) (レス) id: d02d1a736e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん＆ねこにゃん | 作成日時：2019年7月9日 15時
