summer-19 ページ20
「どうせ俺は半端ものだよ。しょーちゃんとは雲泥の差があるよ。
こんなお荷物、助けになんて来なけりゃ良かったじゃん！俺なんかし・・」
「カズ！だめだ！」
ジュンくんに後ろから抱きしめられて、辛うじて言葉を飲み込んだ。
呼吸が整わなくてヒュウヒュウと音がする。
無性に腹がたって、こぶしで布団を叩いた。
「カズ・・・。」
力を込めたせいだろうか、白かった包帯にはうすく赤が滲んでいた。
「確かに俺は、お前の独り立ちを応援するって、そう言った。
”独り立ち”っていうのは、誰の力も借りずに自分の力で立つことだ。
その見極めを自分で出来る事が大前提になる。
今のお前は一人で立っているのか？」
わかってる。
ただの甘えだって事くらい。
それくらいに、俺としょーちゃんの差は大きい。
追いつけないほどに。
ぐっともう一度こぶしを握ると、しょーちゃんはそっと俺の手を包んだ。
「傷に障る。力を抜け。」
だけど、俺は悔しくて悲しくて。
涙を堪えようとますます力が入る。
すると小さくため息をつき、指を額の真ん中に伸ばした。
「今は何も考えずに休んだ方がいい。」
そっと指が額に押される。
返事をする間もなく、俺は意識を失った。
aiba：
目が覚めた。
「お。相 葉くん。起きたね。」
「おはよう、相 葉くん。気分どう？」
あれ？ここ、どこだっけ？
見覚えのない天井に？マークが舞い踊る。
「隣、カズいるから。気を付けて。」
え？カズさん？
”わあ”と声が出そうになって慌てて口をつぐんだ。
横を向いたら、カズさんのきれいな顔があった。
頬には大きな絆創膏、手には包帯。目の下には隈ができてて、精根尽きた感じがする。
そうだ。思い出した。
カフェでの出来事、そして、カズさんの家にきて散らかった部屋を片付けて・・・寝ちゃったのか。
こっぱずかしいや。
そっと降りて、二人のいるちゃぶ台にいくと、ジュンくんが熱いお茶を出してくれた。
隣ににこにこ笑いながら座っているのは、しょーさん。
「どう？少しはすっきりした？」
「はい。他所んちでがーがー寝ちゃってすみません。」
「無理ないよ。いろんな事が起こってるから。休みたかったんだろうね。」
休みたいというよりも、理解が追い付かなくて脳が爆発しちゃったんだろうな。
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ねこにゃん(プロフ) - orangeさん» ご挨拶いただきありがとうございますm(_ _)mなんだかんだでずるずる長くなってしまってます。どうぞ最後までお付き合いくださいね♪ (2019年9月5日 0時) (
レス) id: 4b03694919 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - 後れ馳せながら独立シリーズ？化おめでとうございます(*^^*)なんだかんだ大切にされる愛されカズちゃんのお仕事や能力や過去とか気になってしまいますねo(*ﾟ∀ﾟ*)o (2019年9月4日 22時) (レス) id: ec0a1d16c2 (このIDを非表示/違反報告)
ねこにゃん(プロフ) - orangeさん» こちらこそ、読んでいただいてありがとうございます！面白いと言ってもらえて嬉しくてたまりません。まだまだ暑さは続くようですので、orange さんもどうぞご自愛くださいね。コメントありがとうございましたm(_ _)m (2019年8月14日 0時) (レス) id: 4b03694919 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - こんにちは暑い中更新ありがとうございます！(^^)summerとても面白くて引き込まれてしまいます(*^^*) (2019年8月13日 21時) (レス) id: ec0a1d16c2 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ちずるさん» 毎日暑いですね〜。ちずるさんも暑さには気をつけてくださいね。若い二人。書いていてとても楽しかったです。コメントありがとうございました♪ (2019年8月2日 8時) (レス) id: d02d1a736e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん＆ねこにゃん | 作成日時：2019年7月9日 15時
