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火ノ華-6 ページ28

紺炉に連れてかれて、喧嘩を仲裁していると次から次へと厄介事が出てきて、気付けば日は傾いていた。
俺は紺炉を睨み付けながらAのいる屋台へ戻っていた。

「紺炉ォ…」
「いやぁ…悪かったって、紅」
「本当に悪ィと思ってんのか?」
「思ってるよ!せっかくの紅の覚悟に水差す形になっちまってよぉ…」
「………」
「ほ、ほら!夜からの揉め事はちゃんと俺がやっておくから、紅はAと花火見てこいよ!」
「…ったりめェだ」

俺は溜め息を吐くと、歩く速度を上げる。
一応外に出るなとは言っておいたが、妙に嫌な予感がする。
ヒカゲとヒナタを今日一日面倒見るように弟子に頼んでおいたから、虫除けもいない。
後ろから紺炉の声が聞こえるが、聞こえない振りをして走る。
目的の屋台が見えてきたところで俺の足は止まった。
後ろから紺炉の走ってくる音が聞こえる。

「わ、若?急に立ち止まってどうしたんだ?」
「………はああぁぁぁぁぁ…俺の気も知らねェでアイツは…」
「え?あ、嗚呼…」

俺が頭を抱えて座り込むと、紺炉も屋台の方を見て状況を察したのか苦笑いしている。
なんで!Aが店番してんだよ!!
Aの横で若い奴が必死に男が触らないように妨害しているが、言い寄りが止まないのか防ぎきれていない。
俺に気付いた奴が青ざめながらも必死に助けを求めているが、横にいるAは気付いていないのか若干ひきつった笑顔で対応し続けている。
紺炉が後の責任は取ってやるから好きにやってこい。と言ってきた。
その瞬間、男とAの間に纒を突き刺した。

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設定タグ:炎炎ノ消防隊   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - カニカマさん» 間違った読みで覚えてしまっていたみたいでお恥ずかしい限りです。現在は私生活が忙しく、趣味も執筆も妄想も捗らず、歯がゆい思いをしているのですが、いろいろ落ち着きましたらまたゆっくりマイペースに書いていきたいと思います。この度は誠にありがとうございました (2020年12月25日 0時) (レス) id: 0be6f2aa57 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - カニカマさん» 初めまして。誤字のご報告、誠にありがとうございます。また、お返事が遅くなり大変申し訳ありません。ご指摘頂きました鬼灯ですが、「ほおずき」に先程全て修正いたしました。とても助かりました。本当にありがとうございます!携帯の予測変換で変換していた為、 (2020年12月25日 0時) (レス) id: 0be6f2aa57 (このIDを非表示/違反報告)
カニカマ(プロフ) - いつも楽しく拝読させていただいております。これからもご活躍を切にお祈りしております。 (2020年11月14日 9時) (レス) id: aef0ed3227 (このIDを非表示/違反報告)
カニカマ(プロフ) - 題名で漢字変換もされており、文章でも繰り返し用いられているので「わざとかな?」とも思ったのですが、「変換できなくて『鬼』と『灯』で分けて変換してるという可能性もあるのでは」と思い至り、報告させて戴きました。 (2020年11月14日 9時) (レス) id: aef0ed3227 (このIDを非表示/違反報告)
カニカマ(プロフ) - 炎ノ針子【弍】『鬼灯-1』夕夏の台詞の上から二行目に当たる文章の中で「ほうずき」とありますが、正しくは「ほおずき」です。 (2020年11月14日 9時) (レス) id: aef0ed3227 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年11月12日 17時

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