朝の喧騒-6 ページ8
私は足取りも軽く、居間の襖を開ける。
お味噌汁と白米、そして脂の乗ったお魚が焼けた匂いを吸い込み、幸せの溜め息を吐く。
「若、A、おはよう。」
「おはよう、紺兄。遅くなってごめんなさい」
「いや。若を起こしてくれていたんだろう？ありがとうな」
「いえいえ。紺兄の作るご飯のためならお安いご用です。」
私は逸る気持ちを抑え食卓の定位置につく。
紅も席についたことを確認し、紺兄がご飯をよそい、焼き魚を置いてくれた。
味噌汁は既に置かれてあり、近所の方から頂いたであろうお漬物が並べられ、今日の朝餉となる。
「紺兄ありがとう。いただきます」
「…いただきます」
「はい。二人ともしっかり食べろよ」
私と紅は手を合わせると食事を始めた。
紺兄は洗い物をするようだ。
「あ、紺兄。私と紅のは私が洗うよ。」
「そうか？じゃあ頼む」
「はーい。あ、このお漬物美味しい。好きな味かも」
「………」
「紅も好きな味なんだ」
「若、何か言ったか？」
「ううん。顔に美味しい、好きだって書いてあるから」
「若は口下手だからなぁ、その分表情に出やすいよな」
「そうそう。何だかんだ素直だよね」
「紺炉、A」
「「はいはい」」
無駄口を叩かずに食べろ。というように睨んでくる紅を交わし、私と紺兄は話ながら手を動かす。
私の場合は会話の合間に口も動かしてるけれども。
今日のお魚は私が大好きな鮭だった。しっかりと塩味の効いた身のしっかりとした鮭に私は夢中で箸を動かす。
流石紺兄…絶妙な塩加減です。
「そういや、Aは今日髪を結ってるんだな」
「…変？」
「いや、珍しいなと」
「……紅が結ってくれたの。ご馳走さまでした。やっぱり紺兄も髪結ってる方が好き？」
「お粗末様。いや、いつもの髪型も似合ってるぞ。まぁ、たまに結うから気分転換になっていいんだろう」
どっちも似合ってるよ。と紺兄は屈託なく笑った。
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颯(プロフ) - ナツさん» コメントありがとうございます。残念ながら、私も別サイトにて夢を書いている者ではございますが、お探しの方ではなく大変申し訳ありません。ですが、そんな方とお間違えいただけるとは光栄でございます。引き続きお楽しみ頂ければ幸いです。 (2020年1月2日 11時) (
レス) id: 0be6f2aa57 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - はじめまして。楽しく読ませていただきました。人違いだったらたいへん申し訳ないのですが、もしかしてかつて別サイトでハリーポッターやナルトやハンターハンターの夢小説を書かれていた方でしょうか。 (2020年1月1日 15時) (レス) id: 8cabdf3766 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：颯 | 作成日時：2019年11月1日 0時
