巻き返し-2 ページ50
「完全復活！あー外の光が眩しい！」
「「やっとか。おせェな」」
「ふふふ。今日は何を言われても怒らないよ〜。ヒカゲ、ヒナタ、心配かけてごめんね？」
「「ふんっ！別に心配なんてしてねェんだからな！」」
「はいはい。ありがとう」
熱も引き、紺兄からの許可も出た今日、私は双子と一緒に外へ散歩に出ていた。
紺兄に聞いた話によると、紅は毎晩私の様子を見がてら看病してくれたらしい。
またお礼を言わなくちゃ…。
「「！」」
「A、今日はここまでにしとこうぜ」
「余り初日から張り切るとぶり返すといけねェ」
「え？え？ヒカ、ヒナ急にどうしたの？」
「「いいからいいから！」」
何に気がついたのか、双子はいきなり振り返ると、私の手を引き急に帰ろう。と言い出した。
いやいや、まだ全然歩いてないんだけど？
どうしたの？と言いながら急かす二人に合わせて帰っていると、後ろから私の名前が呼ばれた。
しかも「さん」付けである。振り返りたくないわ…。
「Aさん！やっと見付けました」
「あら、城崎さん。お久し振りです。私は今日やっと熱が引きまして外に出れたのですよ。それで、慌ててどうしたのですか？」
私はあくまで愛想笑いを顔に引っ付けると、今すぐ詰所に帰りたくなる衝動を押し殺し、慌てた様子の城崎さんに対応する。
私を急かしていた双子はいつの間にか私の隣にピッタリと引っ付いて威嚇している。
成る程。ヒカゲとヒナタは私の護衛だったわけね。
「え、今日…お元気になられたのですね」
「はい。お陰様で」
「そうですか、安心しました。っと！時間がないのでした」
城崎さんはよかった、と笑うと、思い出したかのように小脇に抱えていた箱を私に差し出す。
私は小首を傾げながらも差し出されたので箱を受け取ってしまった。
「それは元気になられたAさんへのお祝いの品です。そして、中には招待状が入っています」
「招待状？」
「ええ。遅咲きの桜が見頃だそうでして、明日の晩宜しければ、一緒に食事をしませんか？」
「……私、余りこういったお誘いは受けないようにしているのですが…」
「これからの良き関係を祈って。時には付き合いも大事ですよ？」
城崎さんはそう言うと、では明日お待ちしております。との言葉を残し駆け去って行った。
私の両隣では、ヤベェ！これってデエトとかいうやつじゃねェのか！？若、先越されちまうぞ！と双子が騒いでいる。
私は手渡された箱を半ば睨むように見詰める。
さて、どうしたものか…。
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颯(プロフ) - ナツさん» コメントありがとうございます。残念ながら、私も別サイトにて夢を書いている者ではございますが、お探しの方ではなく大変申し訳ありません。ですが、そんな方とお間違えいただけるとは光栄でございます。引き続きお楽しみ頂ければ幸いです。 (2020年1月2日 11時) (
レス) id: 0be6f2aa57 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - はじめまして。楽しく読ませていただきました。人違いだったらたいへん申し訳ないのですが、もしかしてかつて別サイトでハリーポッターやナルトやハンターハンターの夢小説を書かれていた方でしょうか。 (2020年1月1日 15時) (レス) id: 8cabdf3766 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：颯 | 作成日時：2019年11月1日 0時
