針子の仕事-2 ページ22
烏の行水並みの早さでお風呂を終えた私を待っていたのは、地獄でした。
「いや、ちょ、まっ…ひぇっ！！」
「お前ェ、昨日自分で飛んでただろ」
「いや、自分で飛ぶのと人に乗せてもらうのって結構違うからね！？本当にお願いだから、紅、動かないでね！冗談抜きで私の命綱だから！！！」
「ずっと屈んでたら腰やるだろ…」
「いやぁぁぁぁああ！！本当にお願い！立たないで！！しがみつく所なくなるから！！！」
現在私は、紅の纏で目的地に向けて搬送されています。
しかもお風呂上がり直後にである。
お風呂から上がった私を紅が突然抱えてきて、私が驚きで混乱している内に纏に座らせ、そしてそのまま飛んだんです。
髪が乾いていない上に、春になったとはいえまだ肌寒く…いや、すみません。訂正します。凄く寒い！！
更に自分で飛んでいないせいで加速や減速が分からなくて、紅にしがみつく始末。
同じ能力者でも乗せちゃダメです。絶対。凄く怖い！！
私の悲鳴が浅草の空に響き渡ったところで目的地に到着。
「おい、A。早く降りろ」
「む、無理言わないでよ！こちとら怖くて腰抜けたわ！」
「………ハァ」
「やれやれ。みたいな感じで見ないで！誰のせいよ！」
「………俺か？」
「紅しかいないでしょ！！」
「若、A、いつまでも痴話喧嘩してないで早くしてくれ」
「「痴話喧嘩じゃねェ(ない)！」」
二人して声をかけられた方を見ると、苦笑を浮かべた紺兄とニヤニヤしている双子、私たちを生暖かく見ている第7の皆がいた。
い、居たたまれない…！
紅は周りに気付くと途端に少しむすっとした。ヒカゲとヒナタが紅に絡んで周りをグルグルし始め、紅にお団子を掴まれた。
私は紺兄の手を借り、やっとの思いで纏から離れた。
紺兄に後で髪を梳いてやるな。と言われ、髪が乱れていることに気付く。は、恥ずかしい…！
私は片手で顔を覆うと、小さな声で搬入してもらった着物の所在を聞くのであった。
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颯(プロフ) - ナツさん» コメントありがとうございます。残念ながら、私も別サイトにて夢を書いている者ではございますが、お探しの方ではなく大変申し訳ありません。ですが、そんな方とお間違えいただけるとは光栄でございます。引き続きお楽しみ頂ければ幸いです。 (2020年1月2日 11時) (
レス) id: 0be6f2aa57 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - はじめまして。楽しく読ませていただきました。人違いだったらたいへん申し訳ないのですが、もしかしてかつて別サイトでハリーポッターやナルトやハンターハンターの夢小説を書かれていた方でしょうか。 (2020年1月1日 15時) (レス) id: 8cabdf3766 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：颯 | 作成日時：2019年11月1日 0時
