寝ても覚めても。 (ページ2)

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目覚めの朝ページ2

yoko,side

時計の針は
いつも自分が起きる時刻より
早い時間を指している。

うわっ、今日オフやのに早起きし過ぎやろ...。
まだ十分眠れるで。

珍しく早起きの自分を妬みつつ、
せっかくなので起きることにする。

横「あぁ...眠いわ」

あくびと共に眠気が増してくる。

あかん、顔洗って目、覚まさな。

顔を水で濡らし、
タオルで拭き取る。

水冷たい...。

ちょっとスッキリした所で振り返ってみる。

さて、俺は今日起きてから今まで、
何回彼のことを思い浮かべたんやろか。

まず起きて、

「あいつギターとか曲作ったりで
寝るの遅い時あるしなぁ、
まだ寝てるんちゃうか。
...あいつの寝顔可愛えよなぁ」

次に、

「あくびする時の顔、漏れた声、
...あいつ可愛えよなぁ」

...これは二回目。

そして、

「あいつって
優しさの塊みたいなもんやけど、
たまにツンツン冷たくなるとこも
可愛えよなぁ」

...三回。

俺は一つの行動する度に
一つあいつのことを思い浮かべるんか。

もう、あれやで、これは。
一種の変態に分類されるんやない？

しかも全部最後は「可愛えなぁ」
で終わってんで。

どんだけ俺は妄想男やねん、ちゅーの。

それでもやっぱり想像してしまう。

相当毒されてるわぁ。

prrrrr...

電話や。
こんな朝早く誰やねん。

携帯電話に表示された名前。

それは俺のよく知る人であり、
もっと知りたいと思う人。