☆ のんびりいこうよ ２ （∞緑） ☆

わからなくなったよ ページ45

「あのさ、大倉」

「なに！」


怒ってる私と
怒らせた私は
まるで温度が違う




「ずーっとね、わからなかったんだよ
　大倉のいう”親友”っていうのが
　女性である凛ちゃんっていうことが」

「なにが関係あんねん、今それが」

「私もさ、きみくんが”親友”って
　そう言ったらどうする？」

「は？！親友なわけないやん
　一晩泊まって何もないわけないやろ？！」

「ね、そうでしょ
　私もずっとそう思ってたんだよ」

「話をすりかえんな！
　今はお前と横山くんの話をしてんねん！！」

「私はさ、ずーっとわからなかったから
　やってみたんだよね、同じこと」

「仕返しした言うんか？」




仕返しって言った
そっか、そうなるのか
そんなつもりはなかったけど
そうとられてもしょうがないってことなんだね




「そうだね」

「ほんまに言うてるん、それ」


大倉は理解ができないといったように
首をずっと振って呆れてる




「わかってもらいたかった
　ずっと私がどんな気持ちでいたか
　
　大倉に隠れてきみくんの家にきたのは
　それを私がやられていたから

　隠れて会われてるってことが
　どれだけひどいことか


　知ってほしかった」


「そんなん言い訳やろ！
　一晩何してたか言えや！」

「キスしてた」

「は？！」



今日ここに来てから
１番大きな声で聞き返された




「もう、無理かも
　ごめん、ちょっと疲れた」

「なに言うてるん、ほんまに言うてんの？
　うそやろ、無理ってなによ」

「大倉と凛ちゃんの友情の話

　私はやっぱりどう考えても
　認められない」

「俺がもう一生凛と会わんかったら
　それでええん？」



別れがちらついて
焦った大倉が
急にそんなことを言いだして



黙って何も言わず２人を見てる
きみくんのほうが




ずっと大人に見えた





「凛ちゃんと会うのはやめられないでしょ？
　じゃあもう、私と関わらないで」

「うそや、嫌や、別れる言うん」

「もう会ってないって
　騙してたのはどっちよ！！！！」




気持ちが爆発した
今までずーっと
付き合う前から
出会った最初の日から


思ってたこと
やっと伝えられた



泣きながら言うなんてずるいって思ったけど
それでも
泣きながらでもなんでも
この気持ちだけは伝えたかった



「もう帰って
　仕事はちゃんとするから
　もう、プライベートは関わらない」


大倉が嘘やぁって言いながら
頭を抱えてしゃがみこんだ

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