☆ のんびりいこうよ ２ （∞緑） ☆

姫君をあなたへ ページ39

深夜のコンビニ
お金もないから
お礼にコーヒーとか
ビールとか買っておきたくても


それすらできない


コンビニまで続いてた
きみくんとの会話



「大倉は？
　心配してるんちゃうん」

「知らない
　電話も出てないからわかんないし」

「そうか、わかった」

「余計な事しないでよ？
　どうでもいいのよ、もう」


運転してこちらへ向かってくれてるんだろう
ときどき電話からウインカーのカチカチした
音が聞こえる



「ま、それならそれでもええか(苦笑)」



きみくんは大倉には連絡せんから
安心せぇって言って


ほどなくしてコンビニの前に
見覚えのある黒塗りのセダンが停まった



「ごめん、こんな時間に」


そういいながら後ろに乗ろうとすると



「ええから、前に乗り
　こんな時間や、誰も会わんやろ」


見れば時間は深夜の２時
さすがに人通りも少ない



「ありがと、ごめんね、ほんと」



助手席に私が乗ると
ほんのり香水のにおいがする車内

きみくんは黒ぶちのメガネをかけて
ラフな服装で


「とりあえず、うち行って飲も
　話はそっからや」


と、車を発進させた





「おじゃましまーす」


深夜の訪問
悪いなぁとは思いつつ
お金もないし、行くところもない



「とりあえず大倉には言うてへんけど
　丸には連絡したで
　A出てってしまったいうて
　みんなのとこ、かけまくっとったみたいやから」



よくなくす鍵を
所定の位置って決めた場所にかけて
きみくんがこっちの部屋に戻ってくる



「きみくん家にきてることは？」

「それは言うてない
　丸にも、ミィはホテルに泊まってるって
　言うてる」

「そっか、ありがと、助かる」

「疲れたやろ、とりあえず飲んだら？」




冷蔵庫から冷えたビールを渡してくれて


コツンと自分のビールと
私にくれたビールの缶をぶつける





「とりあえず、詳しい話しよか
　知りたいやろ、何がほんまなんか」



俺がわかってるとこまでやけどな


そう前置きをして


きみくんは自分が知ったという
その情報を
私に教えてくれた

したたかなのは誰だ→←言葉にならない

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