8人目の彼女は性別迷子∞yellow① (ページ6)

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と同時に目の前のエレベーターの扉が開く。

『わ！びっくりした…って亮ちゃん？！大丈夫？？！』

そんな声が頭上から聞こえ顔を上げると、そこには大好きな人が。

「あ…おん。だいじょぶ」

ほんまに？って疑うような目で俺を見て

『さがしててん、亮ちゃんのこと』

そう言いながら手を引いて立たせてくれるA。

「探してた？なんで？」

俺より先に楽屋を出たA。
打ち合わせがてら帰りますよって言われてたよな…？

『イッシーからタケちゃんに連絡あってな、亮ちゃんが元気ないから助けたげてほしいって。ほんでさっき潤とすれ違って……とりあえずタケちゃんの車いこ』

そう言ってAは俺の手を引き、乗ってきたエレベーターに乗り込み、地下駐車場へ向かった。

武「あ！錦戸さん！大丈夫ですか？」

タケちゃんは俺たちの姿を見て後ろのドアを開ける。
Aはぐいぐいと俺を車に押し込み、自分も乗り込んだ。

「ごめんな、心配かけて。とりあえず大丈夫やねんけど…」

『大丈夫ちゃうやん、その顔』

武「Aさん、どっち行きます？」

タケちゃんが聞く “どっち” は俺の家か、Aの家か。

『あ、亮の方行って』

武「はーい！じゃあ動きまーす」

俺ん家か…なんて内心思いながら、二人の話をぼーっと聞く。