8人目の彼女は性別迷子∞yellow① (ページ7)

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何を話すもなく、窓の外を見ているとポンポンポンとリズムよく膝を叩いてくるA。
それは時折8ビートだったり16ビートだったりで、心なしか楽しそう。

Aのが、潤くんの件があるから絶対気まずいやろうに、俺がこんな感じやから普段通りのAで居てくれてる。
てか、こんな話になったん俺が原因やんな、ほんまは。

聞いた時めっちゃ動揺して、俺ん中で処理しきれんかったから思わずすばるくんに…
内緒にして言わんかったらよかったんかもなぁ…

「はぁ…」

『珍し！亮ちゃんがため息て！！タケちゃん聞いてた？！』

武「え、珍しいですか？？丸山さんとか見てため息ついてません？」

『あ。たしかに』

そんな2人の気の抜けたやり取りに、ふっと笑ったらAが俺の顔を覗き込みホッとした表情を見せた。

「なんやねん」

『いんや、別に～？あ、タケちゃん打ち合わせは？』

武「特にありません」

『え？さっき打ち合わせって…』

武「Aさん、困ってそうだったので」

『…！優男！！！』

武「優男は丸山さんじゃないんですかー？」

『丸は下心アリの優男やで？正真正銘の優男はタケちゃんやわ！！』

武「僕も下心アリの優男かもですよ？ね、錦戸さん」

「え？タケちゃんに限ってないやろ、それは」

『やんな！やっぱ亮ちゃんもそう思うやんねー！』

なんせわたしのマネージャーやもん！って嬉しそうに言うA。
思わずバックミラー越しのタケちゃんと目があう。
タケちゃんは嬉しそうに笑ってて、俺もそんな2人を見て笑った。