8人目の彼女は性別迷子∞yellow① (ページ9)

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戻ってくるまでとりあえず部屋を片付けておこかな。
片してなさすぎてヤバすぎる。
ゴチャゴチャすぎてこれAに怒られる気がする(いつも怒られへんけど)
とか思いつつ、とりあえずソファ周辺だけ綺麗にする(くらいしかできん)

片しながら考えるのはもちろんAのこと。

イッシーに頼まれたからってホイホイ俺んとこ来るとか…気まずいことはなかったんかな？
ずっと隠しておきたかったことが俺らにバレたんやで？
しかもたった１日で。
俺やったらめっちゃ気まずいけど…
尚且つそんなことが好きな相手にバレてしまったら余計気まずいし
てか、嫌われたくないって気持ちが先に出る……な、俺やったら。

でも、Aは？

メンバーにバレても結構あっけらかんとしてたし、あんま気にしてへんかった気がする。
やっぱ恋愛対象ちゃうからそんな感じなんかな…

モヤモヤする。
めっちゃモヤモヤする。
ソファーの上に置いてある服を片そうと手を伸ばした瞬間、今朝の会話がよぎった。

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、
、

『亮ちゃんはさ、女の人とちゃんと付き合ったことある？』

「え？ちゃんと？」

『“好きです、付き合ってください！”ってやつ。あ、ほんまに好きで付き合うやつね！』

「ほんまに好き…は、ないかなぁ。」

、
、
、

“ ちゃんと付き合ったことある？ ”

なんでそんなこと聞いたんやろ。
もしかして、好きなやつできた…とか？
付き合いたいやつがおる…とか？

え、どうしよ。
そしたら俺は応援できるんかな…

いや、無理やわ

絶対無理。

いろんな人と付き合ってみたけど、結局1番大好きで尚且つ毎日と言っていいほど側におるAに絶対気持ちが帰っていく。
あかんねん、ほんまに…
この歳になって、やっぱこいつやないとって思うとか都合もよすぎて遅すぎるのはよく分かってんねん。
わかってんねんけど……

「やっぱ俺はAがいいんよなぁ」

『ただいまぁ！』

ボソッと呟くとタイミングよくAが帰ってきた。