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Aside
山本さんと一緒にオフィスに行くと、オフィスにはすでに伊沢さん、福良さん、こうちゃん、タクの4人がいた。
『こんにちは。』
伊沢「あれ、2人一緒に来たんだ。」
山本「そうなんですよ。たまたまそこで会って。」
挨拶をしながらオフィスの扉を開けると、福良さんがぱたぱたと駆け寄ってきた。
福良「急に呼んでごめんね。昼だし外暑かったでしょ?よかったらこれで拭いて。」
福良さんは私と山本さんに濡れたスポーツタオルを渡してくれた。言葉に甘えてタオルを受け取り、額を拭くととても涼しくなった。
福良「よかった。あっこれ。今日の撮影のことをまとめたから、目を通しておいてほしいな。」
福良さんにホッチキス留めされたプリントをもらっい、目を通す。
そこには今日の撮影の企画の説明や進行のアドバイスがまとめられていて、ワードで作られた文書の隙間には手書きで図説まで添えられていた。
『わぁ…ありがとうございます』
福良「いえいえ、僕こそAちゃんに感化されちゃったんだよね。」
そういって福良さんはくしゃっと笑った。
するとこうちゃんがなになに〜?と覗き込んできた。
『福良さんが作ってくれたんです。』
渡辺「えーいいなー。俺がする時はそんなの作ってくれないのに。」
福良「Aちゃんは今日が初めてなんだから。」
『それにこうちゃんは言わなくてもできちゃうんですから。』
私の言葉を聞いたこうちゃんは目を丸くした後、へへ、と笑った。
渡辺「Aちゃんさ、やっとこうちゃんって呼んでくれたよね。」
『あっ…そうですね…』
私がオフィスで色々勉強をしていた頃、ずっと渡辺と呼ぶのはやめてくれと言われていたのだがこうちゃんと呼ぶのはとても気が引けて。
お互い呼ぶ呼ばないで言い合いをしていたのだが私が折れた、というわけだ。
渡辺「よかった。だって渡辺さん、なんてむず痒いんだもん。」
みんなで笑っていると伊沢さんに撮影だよ、と呼ばれた。
撮影部屋へと向かう。少し緊張するけど、頑張ろう。
ぞろぞろと撮影部屋に向かう中タクが私の肩をぽん、と叩いた。
川上「まあ頑張れよ。Aなら大丈夫やろうし。」
『ありがと。頑張るわ。』
撮影部屋に入り、カメラ側に座る。
深呼吸をして、福良さんの説明を聞きながらもう一回福良さんからもらったプリントを読み返す。
全員の準備が終わり、福良さんが静かにカメラの録画ボタンを押した。
頑張ろう。私はいつでも挨拶ができるように構えた。
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エリ(プロフ) - きららさん» ありがとうございます!生き甲斐だなんて宜しくないですよ( ˇωˇ )これからも頑張ります、ありがとうございます! (2019年7月22日 18時) (レス) id: 289df29eb3 (このIDを非表示/違反報告)
きらら - もう、生き甲斐になってます(*´∀`)♪ (2019年7月21日 20時) (レス) id: 74e44844cb (このIDを非表示/違反報告)
きらら - いつも面白いお話を書いてくださることに感謝しかございません!これからもエリさんのペースで更新頑張ってください!毎日更新楽しみにしてます! (2019年7月21日 20時) (レス) id: 74e44844cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリ | 作成日時:2019年7月13日 21時