貴様らとっくに両想いだからな！？[２]【天祥院英智】 (ページ39)

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－You Side－

すると、意気込む薫くんを横目に零くんがふと話しかけてきた。

「おぬしは天祥院くんとお出掛けは行ったのかえ？」

『えと、それらしい所へはまだどこにも……』

なんで突然そんなことを聞くんだろうと思いつつ、とりあえず素直にそう答える。

……それがあまり良くなかった。

「さっきおぬしが言っていたことの他に、恋人らしいことは？」

『特には……あ、スマホの待ち受けがお揃いとかは入る？？』

問えば、ちょっと微妙な表情で頷かれる。
どうしてそんな顔をしているのかがよく分からない。

……でも考えてみれば、英智くんと恋人らしいスキンシップとか、ほとんどしてないかも。
そう考えたら自分で言ったくせに少し悲しくなってきた。

「案外、お互い奥手じゃのう」

『奥手というか、私的には普通に恥ずかしいというか、』

それにまだ付き合ったばっかだし、と付け足せば更に呆れたような顔をされる。

恥ずかしいとは言っても、別にスキンシップをとりたくないわけじゃ全くない。
ただ勇気が出ないだけ。

「お互い大切だから、怖くて何も出来ないんじゃろう？」

「天祥院くんも同じことを考えているかもしれぬぞ」

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