No.063 夫婦の決まり ページ28
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「じゃあ、私からね。食事は基本一緒に食べること」
「そんなこと？」
一通り新居を歩きまわって、
今現在、唯一机と椅子がある部屋に戻ってきた
拓也くんが、結婚前にルールを決めておこう、と言ってきて
それぞれがひとつずつ、
してほしいことややめてほしいことを言い合うことになった
「食事は、そりゃあできるだけ一緒に食べるでしょ」
「拓也くんもそう思ってるならもういいよ」
「いやごめん、ちょっとびっくりして」
「……だってひとりのご飯って寂しいから」
私がお屋敷にいた頃は、
執事がいてくれるから、厳密にはひとりではないけれど、
執事は私の食事の世話をしてくれるだけだ
一緒に食べてくれるわけではない
拓也くんに招かれたアフタヌーンティーで出たお茶が、
拓也くんと一緒に食べたコース料理が、
どれほど美味しかったか、拓也くんは知らない
「わかったわかった。ひとつめ、食事は一緒に、だね」
「うん……拓也くんのひとつめは？」
「えーと、嘘をつかない」
「え？そんなこと？」
「ほらAちゃんもそういうこと言うじゃん！」
「え、いや、ごめん。なに？嘘をつかない？」
「そー。ふたりのあいだに隠し事はなし！」
「ああ、そういうことね。はーいりょーかい」
「ちゃんとわかってる！？」
「えっ、たぶん？」
「なんで疑問系！？」
「だから、怒った！とかをちゃんと言うってことでしょ？」
「……まあね。それもだけど、頭痛いとか、寂しいとか、
そういうこともぜーんぶ、ちゃんと言ってね、ってこと」
「つまり、拓也くんを頼っていいよーってこと？」
「ん、まあそうかな」
「え〜優しい〜」
「はい次、Aちゃんの番」
「何かあるかな……」
「もうないの？」
「あ、私より先に寝ないで」
「うーん、無理じゃないけど、寝ちゃったらごめんね」
「寝たら起こしていい？」
「そのあとAちゃんが寝たら僕また寝るんだよね？」
「うん」
「あれ？なんか薄々気づいてたけど、Aちゃんって
かなりしっかりとお姫様だよね」
「お姫様？お嬢様だけど」
「いや、お姫様気質っていうか、わがまま？」
「えっ、そう？これってそんなにわがままなの？」
「まあ……執事に甘やかされてきたんだろうね、ほんとに」
「え、ごめん。じゃあ先に寝てもいいよ」
「いや、いいよ。そういうわがままなところもかわいいし」
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ライ(プロフ) - 珠璃さん» そうなんですね、了解です！ありがとうございます！ (2022年5月20日 17時) (
レス) id: 8d8b7851e6 (このIDを非表示/違反報告)
珠璃(プロフ) - ライさん» 御二方いらっしゃるんですけど元々は中村悠一さんと小西克幸さん目当てで読ませて頂いてました！ (2022年5月20日 14時) (レス) @page21 id: 80f8fa9bb0 (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - 珠璃さん» 初コメントで優しいお言葉をくださり、ありがとうございます、本当に嬉しいです。これからも頑張ります！ちなみにですが、誰を目当てに読み始めたとかはありますか？ (2022年5月20日 2時) (レス) id: 8d8b7851e6 (このIDを非表示/違反報告)
珠璃(プロフ) - 更新ありがとうございます、執事達との婚約パターンも見てみたいです、この作品を知ってから更新されるのが待ち遠しいです。気長に待ちますので、作者様のペースで更新なさってください。これからも楽しみにしています！ (2022年5月20日 0時) (レス) @page21 id: 80f8fa9bb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：TOA | 作成日時：2022年5月3日 2時
