＊56 困ってること ページ9
*
・
『あの、江口さっ…』
江口「そういえばさ、生放送のとき俺より宏太朗の好きなところ3つみたいなこと言ってたよね」
『あ、はい』
江口「……宏太朗のこと大好きって言ってたよね」
『…はい』
江口「………………俺には言ってくんないの」
江口さんのムスッとした声が後ろから聞こえてくる。
あ、これは…………拗ねてる。
『だ、だって好きって言ったら怪しまれるかなって思って…』
江口「帰るときも宏太朗の頭なでなでしてたじゃん。俺は？俺も今日頑張ったよ？」
『うっ……』
江口「ねえ、宏太朗ばっかズルくない？」
か、かわいい…………
江口「好きって言ってよ、俺にも」
『う……す、好き』
江口「もっと言って。大好きって」
『……大好き』
江口「…頭撫でて」
そう言われて、手についた泡を流してしっかり拭いてから江口さんの方を振り返ると、
背の高い彼は膝と背中を曲げて私に頭を差し出してくる。
その頭を撫でてあげると、柔らかい髪の毛がふわふわと揺れた。
江口「…ん、満足」
『っ……』
にひ、と笑う彼にきゅぅぅと胸が締め付けられる。
付き合い始めて分かったことがいくつかある。
江口さんは意外と甘えんぼだということ。
恋人には本当に優しいということ。
そして何より…………
江口「…ねえ、こっち見て」
『っ…ん、まだ洗い物終わってな…んっ』
江口「後でいいよ、今はAタイム」
『Aタイムって……っんん、ぁ…』
…………キスがとても上手いということ。
『んっ……ふぁ…っ』
江口「っはぁ………かわい」
『えぐちさ…っん！』
江口「違うでしょ。2人のときはなんて呼ぶんだっけ？」
『……た、たくや、さん』
江口「うん、よくできました」
名前を呼ぶと、嬉しそうに笑ってまたキスの雨が降ってくる。
拓也さんとのこういう時間はなんというか…………
甘ったるくて、クラクラする。
『んっ…んんぅ……っ』
江口「……」
でも、
そんな拓也さんとのお付き合いで困ってることがひとつ。
『た、くやさっ……』
江口「っ……」
彼の名前を呼ぶと、突然キスをやめてバッと体を離される。
そして、ふぅー…と深呼吸をしていつものヘラヘラした顔に戻る。
江口「はい、Aタイム終了〜！
そろそろ帰るでしょ？送ってくよ」
『あ……はい』
…………キスより先に進まない、ということ。
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晴(プロフ) - 井戸さん» 同棲編はほんとに制限ギリギリまで責めようと思ってます(笑) よろしくお願いします！！ (2020年4月22日 18時) (
レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - 武田さん» お金は江口くん本人へ！！！(笑) ありがとうございます！！続編もよろしくお願いします！！ (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - 陽愛さん» こちらこそありがとうございますです！！！続編の方もよろしくお願いします！！ (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
井戸 - 同棲編ｷﾀｧｧｰｰ！！！ありがとうございます！！ (2020年4月21日 10時) (レス) id: 1e21205b19 (このIDを非表示/違反報告)
武田(プロフ) - ｳﾜｰｰｰｰｰｯ!!!!!続編!!!!!ｳﾜｰｰｰｰｰｯ!!!!!ｳﾜｰｰｰｰｰｯ!!!!!もう！どこに金払えばいいんですか!!!!!有難うございます!!!!! (2020年4月21日 1時) (レス) id: 784988d0c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる
| 作成日時：2020年3月29日 23時
