*82 俺が ページ35
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慎也「アンタAの今の男だろ。殴りたければ殴れよ」
江口「……」
梅原「てめぇ……お望み通りもう1発くれてやるよ」
江口「梅ちゃん、いい」
手首を回しだした梅ちゃんを江口さんが止める。
そして、大きく息を吸って、吐いて………
江口さんが真っ直ぐ慎也くんを見る。
江口「本当は殺したいくらい頭にきてるけど、お前なんかのためにこの道捨てるわけにはいかないんでね」
慎也「ハッ、ただの腰抜けじゃねーか」
江口「……あのさぁ、まだわかんねーの?
………見逃してやってんだよ」
慎也「ッ……」
江口「アンタも警察ごとにしたくないだろ。もう二度とAに関わんな。次にその顔見せたら、この証拠写真、今度こそ警察に渡す」
「あと……」と慎也くんからへたり込んでる私に目を向け、しっかり目を合わせて江口さんが口を開く。
江口「絶対幸せにするから。俺が」
『っ……』
慎也「ッ…なんなんだよ、クソ…!」
『あっ……待って!!』
立ち上がって走り出そうとした慎也くんを引き止める。
怖かった。
怖かったけど………
『ごめんなさい。慎也くんのこと好きになれなくて……ごめん』
慎也「………」
私の謝罪を聞くと、何も言わずにこの場を去っていった。
それを機に、この場に張り詰めていた空気が一気に壊れる。
斉藤「はあぁぁ、心臓に悪っ!」
西山「ていうか梅ちゃん手ぇ出すの早すぎ!!」
梅原「手じゃなくて足だからセーフだろ」
西山「そういう問題じゃない」
花江「この写真印刷して街中に貼りまくろうか」
斉藤「なっちゃんそれは鬼畜すぎない?」
あ………いつものみんなだ。
そして、わちゃわちゃといつもの雰囲気に戻るみんなを他所に、江口さんが私の方へ近づいてくる。
『江口さん……』
江口「……」
『あ…あの…』
江口「…………A、」
木村「えぐぅー」
江口さんが私に何か言いかけたところで、良平さんが戻ってきた。
木村「みんなに連絡しといた」
江口「あ、ありがとうございます」
木村「ん。あと、お前らもう今日は帰りな」
『えっ?私、夜仕事が入ってて…』
江口「僕も夜生放送が……」
木村「いいから。Aは俺が上手いこと言っとくし、江口は安元さんがどうにかしてくれるってよ」
「タクシーにも連絡済み」と笑顔で言う良平さんを見て、江口さんと目を合わせる。
久々の、
2人きり………………
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晴(プロフ) - 井戸さん» 同棲編はほんとに制限ギリギリまで責めようと思ってます(笑) よろしくお願いします!! (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - 武田さん» お金は江口くん本人へ!!!(笑) ありがとうございます!!続編もよろしくお願いします!! (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - 陽愛さん» こちらこそありがとうございますです!!!続編の方もよろしくお願いします!! (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
井戸 - 同棲編キタァァーー!!!ありがとうございます!! (2020年4月21日 10時) (レス) id: 1e21205b19 (このIDを非表示/違反報告)
武田(プロフ) - ウワーーーーーッ!!!!!続編!!!!!ウワーーーーーッ!!!!!ウワーーーーーッ!!!!!もう!どこに金払えばいいんですか!!!!!有難うございます!!!!! (2020年4月21日 1時) (レス) id: 784988d0c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はる | 作成日時:2020年3月29日 23時