*67 やっぱり ページ20
*江口side
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梅原「やっぱりな」
江口「やっぱりって?」
梅原「いや、あの先輩学校ですげーモテてる人で、なんでAなんかに告ってきたんだろうってずっと思ってたんすよ、顔が良いだけのAに」
江口「たしかに!良いところ顔しかないのに」
斉藤「…あんたらほんとに幼馴染と彼氏ですか?」
花江「ていうかさ、別れた理由って何だったの?」
梅原「それが俺も聞いてないんだよね。俺もそこまで干渉してたわけじゃないし、Aから”振られちゃったー”ってヘラヘラ言われただけだから」
「でも…」とパスタを食べ終わった梅ちゃんがフォークを置いてAたちの方をチラリと見る。
梅原「今日のAの様子見て大体分かった。結構無理して付き合ってたんだろうなって」
花江「たしかにね。いつもと別人だしねAちゃん」
梅原「でも、それだったらAから振るだろうからな……」
うーん……と4人で考えていると、Aが水をグイッと飲んで口を開いた。
『……ごめんなさい』
慎也「……だめ?」
『………今は、仕事に集中したくて』
『ごめんなさい』と再度頭を下げるAにホッと息を吐く。
別に疑ってたわけじゃないけど、そりゃ誰だって不安になるじゃん。
慎也「俺のこと、もう好きじゃない?」
『えっ?』
慎也「”今は”ってことは、まだ期待はあるってことだよね?」
食い下がらないシンヤクンにAは困ったように『えーっと…』と苦笑いしている。
いや、諦めろよ!!と心の中で思いながら立ち上がろうとすると、俺より先に梅ちゃんが席を立った。
『へっ……?』
慎也「は……?だれ?」
梅原「帰るぞ」
『う、梅ちゃ……』
慎也「ちょっと待ってよ、君……梅原くんだよね?
なら俺とAのこと知ってるでしょ?」
梅原「知ってますよ」
慎也「だったら…」
梅原「でも、こいつは用があるんで連れて帰ります。あと…………
あんま関わんないでもらえますか」
『ちょ、ちょっと梅ちゃん!』
梅原「帰るぞ」
ペコペコと頭を下げながら梅ちゃんに引きずられていくAを見ながら慌てて俺らも席を立つ。
花江「どっちが彼氏か分かんないですね」
江口「それ言わないで結構心に刺さるから!!」
斉藤「……ていうか梅ちゃんしれっと食い逃げしてるよねこれ」
江・花「「あ…」」
*
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晴(プロフ) - 井戸さん» 同棲編はほんとに制限ギリギリまで責めようと思ってます(笑) よろしくお願いします!! (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - 武田さん» お金は江口くん本人へ!!!(笑) ありがとうございます!!続編もよろしくお願いします!! (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - 陽愛さん» こちらこそありがとうございますです!!!続編の方もよろしくお願いします!! (2020年4月22日 18時) (レス) id: 7dca284c0c (このIDを非表示/違反報告)
井戸 - 同棲編キタァァーー!!!ありがとうございます!! (2020年4月21日 10時) (レス) id: 1e21205b19 (このIDを非表示/違反報告)
武田(プロフ) - ウワーーーーーッ!!!!!続編!!!!!ウワーーーーーッ!!!!!ウワーーーーーッ!!!!!もう!どこに金払えばいいんですか!!!!!有難うございます!!!!! (2020年4月21日 1時) (レス) id: 784988d0c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はる | 作成日時:2020年3月29日 23時