となりのビオラ【斉藤壮馬】

23 ページ25

．






壮馬さんに勢いよく抱きしめられた



と思ったら









「(キス、されてる)」





思考が停止したのも束の間、




離れなきゃ、





という考えに至る






腰と片腕を掴まれながらも必死に押して離れようとする。









「ん、ちょっ……と！」





無理やり壮馬さんの胸を押してやっと離れる









「なに、するんですか…」






何が起こったのか分からないけど、







なんで貴方はそんなに悲しそうな顔をしてるの









〜




斉藤side





「ちょっ…と！」






そのAの声でハッとした









Aの目には困惑の色






斉「(しまっ、た…)」








「お、おやすみなさい！」








バタンと閉まったドアを見て





降ってくるのは後悔の念だけ







斉「なんてことしてんだ…」









まだ熱が残っているように感じる唇に




そっと手をあてた




．

24→←22

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す