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"お前、っ、Aか？"
「っ、え、」
「、左、馬刻、っ」
名前を呼んだのは昔の知り合いだった
「、ｯ、いや、離して、ｯ、！」
私は昔の親友の手を振り払った
「あ、おい、ｯ！」
「やめて、！！」
一刻も早くここから離れたい
会いたくない、会いたくなかったこの人だけには
「っ、お前、なんであの日俺様から逃げた、！？」
「、人違いではないですか、ｯ！？」
「私はこれで失礼します、！」
「おい、ｯ！」
「この俺様が、お前を見間違えるわけがねェんだよ！」
「、、っ、」
もう辞めてよ
そうやって期待させないで
いつもいつも
あの時だって
そう言って私を1人にしたくせに
「、幸、行こっ、！」
「え、ちょっと！？」
「、ﾁｯ、」
仄かに香る懐かしい匂いと
あの日と変わらない煙草の香りに
嫌気が差した
「A、いいの、！？あの人結構怒ってたよ！？」
「、人違いだよきっと」
「でも、Aの名前呼んでなかった？」
「同じ名前の人なんじゃない？」
「ほら、もうすぐ取引始まるし急いでいこ」
「あ、うん！」
どうしても幸だけにはバレたくなくて
答えをはぐらかして
また1つ嘘をついた＿＿＿．
"今日の取引は大成功だよ〜！"
"皆、明日はゆっくり休んでね〜！"
(なんか今日は凄い疲れたなぁ〜、)
「A明日どこか行く？」
「まぁ、休みになったし少しヨコハマ周ろうかなって」
「そっか！私は明日大学の友達に会いに行くから知っておいて！」
「うん、家帰ったら連絡ちょうだい」
「わかった！」
午前8時半
(ヨコハマ周るって言ってもな、どこ行こう、)
とりあえず私は知っている場所を周ることにした
(あの建物、懐かしい〜、)
そう思い出に浸っているときだった
"すいません、ちょっと良いですか？"
「、はい、？」
"私、ヨコハマ警察署の者ですが"
(警察、！？)
"少しお伺いしてもいいですか？"
「はい、まぁ、」
「今日はなぜヨコハマに？」
「仕事でヨコハマに来ていて、」
「、なるほど、」
「申し訳ないですが少しついてきてもらってもいいですか？」
「え、？」
「おい連れてきたぞ」
"わりィな"
「ｯ ､ なんで、っ」
「よォ、昨日ぶりだな」
「左馬、刻、っ」
意味がわからなくて時が止まったかのようにずっと彼を見ることしかできなかった
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作者名：ヒスイ。 | 作成日時：2024年2月1日 21時
