私のキョウダイ2 (ページ10)

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「廉。ねえ、廉ってば」

「んー」

「手伝ってほしいって言ったの廉でしょ。

早く起きてよ」

なかなか起きてこなかったので仕方なく入った廉の部屋。

布団を被って眠る廉の身体を揺さぶって起こしてみるも

さっきから「んー」しか言わない。

ベッドに腰掛けて山になった身体に手を置けば

リズムよく呼吸をして眠っているのが分かった。

掛けてある布団をゆっくり剥がすと

壁側を向いてうずくまっていた廉が身震いした。

「 …寒い」

「起きて」

「寒いから無理」

剥がした布団を持って腕を広げ名前を呼んだ。

チラッと私を見て嬉しそうに起き上がり

布団越しではあるが廉を抱きしめてみる。

布団に包まって顔だけ出す彼が小動物みたいで可愛い。

「あったかい。眠い。幸せ」

「一体どれ(笑) 早く起きてください」

「んーあと10分」

「長いわ」

回していた腕を戻して布団を剥がすと眠そうな目で

「おはよ」と小さく呟く。

左右に跳ねる寝癖を触って「おはよう」と返すと

「腹減った」とお腹を押さえて小さく笑った。

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