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「 ね、A知ってる？海人が狙われてる話 」
「 狙われてる？誰に？ 」
「 先輩。モデルみたいな美人の西島さん 」
昼休み
いつも通り昼食を食べてスマホを見ていた時
友達から嫌な噂を聞いてしまった。
「 体育の時間とか、全校集会の時とか。
付きまとう、じゃないけど目立ってるの知らない？ 」
「 ごめん知らない 」
「 ほんっとAって鈍感だよね〜。
海人はお姉様に好かれるタイプなの分かんない？ 」
離れた席で手を叩いて笑う海人に首を傾げる。
友達はひとつ溜息を吐いて頬杖ついた。
「 せっかく復縁したんだからもう別れないでよ 」
「 え〜優しい。勿論そうするけど 」
「 このクラスは海人とAのテンションと
廉のソフトな関西弁で成立してるんだから 」
理由として関西弁が出てくるのには笑う。
確かに休み時間は廉の声が飛び交ってる気がした。
「 で、どうすんの？放っておく？ 」
「 呼び出すようなことがあったりしたら…かな。
変に近寄らないでくださいなんて言えないし… 」
「 確かにそうよね。先輩ってだけで怖いもん。
でも海人は無視すると思うな、声かけられても 」
愛されキャラであり弟気質な部分も兼ね備える彼は
お姉様に好かれるタイプだったようだ。
気さくに話しかけてくれるのも魅力の一つ。
年齢関係なく仲良くなれる彼は今も笑っていた。
先輩に狙われていること、知らないみたいに。
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作者名：いと | 作成日時：2020年10月27日 17時
