14 向日葵の笑顔は ページ15
――次の日――
「先生…」
「まだかな…」
「色人…」
「…早く…」
四人は不安そうに言う。
オリヒメとヒコボシは暗い顔をする。
「あの―――」
オリヒメが声を掛けようとした時、木の葉がさっと音を立てて揺れた。
「？！」
「先生っ」
四人が駆け寄る…が、そこには色人はいなかった。
「せ…んせ？なんで…色人…いないんだよ…」
「先生…約束…した…」
「約束は…？破ったの…？ねぇっ！」
「先生の嘘吐きっ！色人は？！」
だいち、ふうか、すい、ほむらの順で体中が震えながら声も震えながら泣きながら声を荒げる。
「すまない…色人には…会ったのだが――」
銀也はゆっくりと話し始めた。
ーーーーーーーーーー
「おい！色人…だろ？皆…待ってるぞ…帰ろう」
「いいえ。」
色人は首を横に振る。
「何故だ…」
「僕は…あの地に居られて幸せでした…これを」
色人は四枚の紙を銀也に渡して一言。
「さようなら」
その顔は向日葵のように純粋で、迷いがない笑顔だった。
銀也は、これが彼の選んだ道なんだよな…と止めなかった。
ーーーーーーーーーーーー
「なんで…なんで…止めてくれなかったんだよぉっ」
大きな声でだいちは泣き叫ぶ。
「向日葵桜はぁ…五枚だから…五人じゃねぇのかよぉっ･･･」
すいも泣きながら大声で言う。
「色人…いないなら向日葵桜じゃ…ないよぉっ！」
大粒の涙を流しながら精一杯の聞き取れる声で言うふうか。
「色人っ…！ずっと仲良しじゃ…なかったのかっ…」
拳を強く握りながら泣きながらいうほむら。
すると、銀也がため息をつきながら色人から貰った四枚の紙を四人に渡す。
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作者名：シュヴィ | 作者ホームページ：
作成日時：2015年5月16日 10時
