15話 ページ15
業side
なんだか寝れなくて宿の屋根に登ると先客がいた
彼女は明らかに古い携帯を握り締め、声を押し殺して泣いていた
彼女は呟いた
強くなりたい、誰も失いたくないと
その姿は、彼女自身が消えてしまいそうだった
意をけして話しかけると酷く驚いていた
どうやら彼女は家族だけでなく大切な人たちまでも亡くしていて
彼女の両親同様その人たちも殉職だったようだ
震える肩を抱きしめて無力な自分が憎いと言った
その姿は先程よりも儚く壊れて今にも消えてしまいそうだった
俺は思わず抱き締めて、背負っているものを全て話して欲しいと言ったけど
俺の腕から抜け出し立ち上がり
ありがとう、気分が良くなった
よく眠れると言ってその場を去った
業「話してくれ無さそうだな」
しかも先程距離を取るいや、これ以上踏み入るなと言うように俺の腕の中から抜け出していた
業「俺じゃ...ダメなのかな...」
と言うか...恋人がいるかもしれないのに...何やってんだ俺
ガシガシを頭を搔く
業「俺っぽく無いことしたし...恥ず...
これじゃまだ寝れないなぁ」
夜空を見上げながら、出会って数日の
正体が分からないような彼女に惹かれた俺は
コレからの事を考えていた
そろそろ体が冷えると思って立ち上がり
火照る顔を夜風で冷ましそのまま大部屋へ戻った
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作者名:イアデビル | 作成日時:2022年5月3日 1時