検索窓
今日:1 hit、昨日:19 hit、合計:15,080 hit

15話 ページ15

業side


なんだか寝れなくて宿の屋根に登ると先客がいた



彼女は明らかに古い携帯を握り締め、声を押し殺して泣いていた




彼女は呟いた


強くなりたい、誰も失いたくないと




その姿は、彼女自身が消えてしまいそうだった




意をけして話しかけると酷く驚いていた



どうやら彼女は家族だけでなく大切な人たちまでも亡くしていて
彼女の両親同様その人たちも殉職だったようだ




震える肩を抱きしめて無力な自分が憎いと言った




その姿は先程よりも儚く壊れて今にも消えてしまいそうだった



俺は思わず抱き締めて、背負っているものを全て話して欲しいと言ったけど


俺の腕から抜け出し立ち上がり


ありがとう、気分が良くなった


よく眠れると言ってその場を去った




業「話してくれ無さそうだな」




しかも先程距離を取るいや、これ以上踏み入るなと言うように俺の腕の中から抜け出していた





業「俺じゃ...ダメなのかな...」




と言うか...恋人がいるかもしれないのに...何やってんだ俺



ガシガシを頭を搔く



業「俺っぽく無いことしたし...恥ず...

これじゃまだ寝れないなぁ」



夜空を見上げながら、出会って数日の

正体が分からないような彼女に惹かれた俺は
コレからの事を考えていた




そろそろ体が冷えると思って立ち上がり



火照る顔を夜風で冷ましそのまま大部屋へ戻った

16話→←14話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
106人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:イアデビル | 作成日時:2022年5月3日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。