Escape from Fate 4 (ページ8)

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12月25日クリスマス

昨日に引き続きアホほど混雑している我が職場

昨夜は泣き疲れたのと幸福感で
あの後、彼の腕の中で寝てしまい
朝起きた頃には彼の姿は無かった

ただ、私がベッドの隅で寝ていたことと
空いたスペースがやけに温かかったことと
7時30分過ぎに入っていた彼からのメッセージで
彼がここに泊まったことは明白だった

そんな幸せに浸り二度寝をして
少し浮き足立ちながら出勤

今日は何があっても無敵だ！
なんて思っていたのは勤務が始まる2分前まで

始まってしまえば怒涛で
フロア責任者である私も慌ただしく動き回っていた

20時過ぎ

ようやく休憩を掴み取り
夕食を買うために施設内にあるコンビニへ向かう

「Aお疲れ～」

『あら、広瀬。おつおつ。今日も残業？』

「そ、でも流石にこの時間で許してもらった」

『まじお疲れ。
頑張った広瀬にコンビニでなんか奢ってあげるよ』

広瀬と2人で並んで歩く

施設内を少し歩いたところで久々に見る例の不審者を見付けた

「何あれ、不審者？」

『いや、あれは…』

なんて答えるか悩んでいると
私に気付いた''彼''が手をブンブンと振りながら
こちらに向かって走ってきた

あなたは犬ですか
まるでしっぽが見えるよう…

なんて呑気に考えてたけどこの状況はまずい

「え？こっち来たけど」

『ちょっ、広瀬ごめん1000円あげるから好きなの買って！』

「え？ありがと、え？」

広瀬に1000円札を押し付け
走ってくる彼の腕を掴み
従業員用通路にぶち込む

「あ～、なるほど～、プライベートガヤね。
ふーん。」

「さーて、何買おうかな」