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彼との通話が切れても2杯目を飲む気になれず
半乾きになった髪の毛にドライヤーを当てる
時刻は23時30分
食べそこなったコンビニ弁当をレンジにかけ
再度熱燗を作り1人寂しいクリスマスディナー
それでも、彼の声が聞けたから
私にとってはコンビニ弁当もスペシャルディナーだ
お腹もいっぱいになったしそろそろ寝ようかとした時
エントランスでは無い、部屋の前のインターホンが鳴る
『え?だれ?』
エントランス抜けてきたの?
いやいや、オートロックの意味よ
と心の中で毒づきながらモニターを確認すると
そこに映っていたのは画面いっぱいの彼
驚いて黙ったまま固まっていると
マスクを外して「はーやーくー」と口パク
なんなんですかそれ!!可愛い!
なんてオタク全開で悶えてる場合じゃない
急いでドアを開けるとスルリと入り込んでする彼
「メリークリスマス、来ちゃった」
そんな彼の姿になんだか泣きそうになった
とりあえず彼を部屋に招き入れ
あっという間にすぐに沸くケトルでお湯を沸かし
温かいルイボスティーをいれた
マグカップを彼の前に置くと
「これルイボスティー?
Aの淹れるルイボスティー久々だ」
なんて言うから頬が緩む
まあ、市販のパックですけどね
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作者名:ゆき | 作成日時:2023年6月18日 18時