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この前のことがあるから
私と彼が会うとか飲むとか食事するとか
何となく宮田さんに知られるのが恥ずかしい



『あ、宮田さんと飲まれるなら大丈夫ですよ。
いつでも会えますし、ね?』

「先に約束してたなら、橘ちゃん優先しなよ。
俺とガヤさんはいつでも飲みに行けるもんね」

「はは、2人とも遠慮しすぎだろ」



彼は笑ってるけど、正直私を選んで欲しかった
宮田さんも私を優先しなよって言ってくれてるし
先に約束したのは私だし

それなのに



「あ、じゃあ3人で飲むのはどう?宮田おすすめのBARで」



この人は乙女心をちっとも分かってない!



「え!?あ、ちょ、あのBARに橘ちゃん連れてくのは」



彼の言葉を聞いて分かりやすく慌てる宮田さん

は?何?私には言えないようなところに連れてこうとしてる訳??



『あ、それいいですね!宮田さんとも仲良くなりたいですし』



あくまで彼の言葉を肯定するように
本当は2人きりが良かったけど
後でそんなところに藤ヶ谷さんが1人で連れていかれるのも嫌だし


「はは、じゃあそうしようか」

『はい!』


未だオロオロしている宮田さんを尻目に
どんどん話を勧める


「おまたー」


北山さんも戻ってきたことでそのまま解散

藤ヶ谷さんは私に手を振ってくれたし
幸せだった

北山さんも私にヒラヒラと手を振ってたけど
さっき揶揄われたのが恥ずかしくて無視した

何故か2人に着いていかないで、
未だにオロオロしている宮田さん


「本当に3人で行くの…?」

『いいじゃないですか〜。私にもオススメのBAR教えてくださいよ〜」



笑顔で、あくまで変な意図は無いと伝わるように



「うん…分かったけど、どうなっても恨みっこなしね」



困ったように笑う宮田さんの言葉が気になったけれど
久々の彼との逢瀬(宮田さんも居るけど)が楽しみだった

あの後、一緒に行かなけば良かったと
藤ヶ谷さんと2人で食事に行っていればと
ものすごく後悔した

それでも、遅かれ早かれいつかはこうなる運命だったんだと
今なら冷静にそう思える

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作者名:ゆき | 作成日時:2023年6月18日 18時

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