Escape from Fate 4 (ページ27)

今日:29 hit、昨日:32 hit、合計:16,530 hit

7 ページ27

「あれ？橘ちゃんだ奇遇だね～」

1人で買い物中、宮田さんにお会いした

『奇遇ですね、お買い物ですか？』

「そうそう、近くに美味しいパン屋さんがあってね、最近みんな疲れてるみたいだから差し入れしようかなと」

『お優しいんですね』

「まあね～」

2人で少し距離を置いて他愛もない会話を交わす

メンバーと撮られた女と話していて大丈夫なのか
私のせいで迷惑がかかったはずなのに
どうして話しかけてくるのか

『なにも、聞かないんですか？』

そう宮田さんに尋ねると

「橘ちゃんがガヤさんのこの気に入ってるのは
何となく気付いてたしね～」

「でも意外だった」

宮田さんは続ける

「2人ってさ、本当に付き合ってるの？」

『…何が言いたいんですか？』

何かを知っているような目

それでいて、どこか私を憐れむ目

「…俺さ、信じてあげてって言っちゃったからさ」

「そろそろ行かなきゃだから、またね」

そう残してこの場を離れる宮田さん

宮田さんは彼女の味方って事ですか？

というより、宮田さんも彼女のこと知ってるの？

ふと、あの時の宮田さんの声と千賀さんの声を思い出す

「そうなんだよ！ガールちゃん彼氏さんといたんだよ。しかも超～イケメンで高身長」

「え～ガヤさんライバル出現じゃん」

そして、不機嫌そうな彼の声

「そんなんじゃねーし」

なにそれ、メンバー公認だったって事？

嫉妬と、悔しさと

彼女への申し訳なさ

それでも、ごめんなさい
彼の隣は譲りたくない