63.自分を呪う話 ページ16
「兄ちゃん。いってらっしゃい！」
「いってきます。�狎こΠ譴離好肇薀ぅ�ー�瓩砲覆襪燭瓩法�
凛に手を振ってニッと笑う冴。
そんな冴に私も手を振って空港を後にした。
❁︎
「…あ。姉ちゃん、おかえり」
棒アイスを口にくわえてテレビを見ていたであろう弟に「ただいま」と返す。
「今日も料理教室行ってたの？」
「うん」
下を向いている私に凛は小さく首を傾げる。
…ダメだ。凛の顔を見たら。
心の底にある�狒△泙靴き瓩辰討いΦせ�ちが溢れてくる。
私にも凛みたいな才能があれば…。凛みたいに努力した分だけ上手くなることが出来たら…。
「…っ。ごめん。部屋行ってる」
「？うん」
凛から逃げるように部屋へとかけ戻る私を凛は不思議に思ってるみたいだけど、今は弟を気遣ってやれるほど余裕じゃない。
「…っ…はぁ…はぁ…っ」
部屋の扉をドンッと勢いよく閉めて扉にもたれかかる。
「ダメだ…私、お姉ちゃんなのに…っ」
姉のくせに弟の顔をマトモに見られないなんて。
弟に嫉妬してるなんて。
「……っ………ふぅ……」
一度、深呼吸をして心を落ち着かせる。
「…もっと、もっと頑張らないと……」
頑張るって自分を呪う言葉だと思う。
頑張るって言うほど、自分に責任がのしかかってくる。
自分で自分を呪って、私は一体何がしたいんだろうか。
「…もし、私が凛みたいに…冴みたいになれたとして――」
――ふたりは本当に私のことなんか見てくれるの？
ただの私の自己満足なんじゃないの？
糸師冴と糸師凛の姉だから。糸師家で生まれてしまったから。
何か秀でたものを見せなくちゃならない。
皆に自慢できるような何かを。
「……わたし、なにがしたいの」
もし、冴も凛も私のことを見てくれなかったら。
もし、最初から私のことなんて一ミリも興味が無かったとしたら。
「……わたしってなんのために――…」
なんのために、そんざいしてるんだろう
「…」
言いたかった言葉を飲み込む。
コレを言ってしまったら、本当にダメになる。
重りがついてるみたいに重い足を動かして本棚からノートを取り出す。
「…寝る暇なんて、私に無い」
ノートにびっしりと書き綴られた今までダメ出しされた料理の文字に目を通しながら、そう呟いた。
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湊(プロフ) - めんちさん» めんちさん、コメントありがとうございます！私もまだまだですので、一緒に頑張りましょ！💪 (6月26日 20時) (
レス) id: 8e39c25e39 (このIDを非表示/違反報告)
めんち - めっちゃ面白いです！私も夢小説かいてるんですけど国語力なさすぎるので湊様みたいに楽しいお話つくりたいです (6月26日 14時) (レス) id: 05dd0f2a4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湊 | 作成日時：2023年6月26日 9時
