可愛くない君。2【朔間凛月】

Honest 76 ページ35

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凛月「…そんなに泣く…？」

『…うっさい！！』

別に私だって泣きたくて泣いてるわけじゃないわよ！！勝手に出てきたの！！


…あんたっていつも私が欲しい時に一番言って欲しい言葉くれるのよね。そこまで読まれてるのか私。

ちょっと悔しくて頭をぐりぐりこすりつけてやった。

凛月「痛い痛い、暴力反対〜。…ちょっと可愛いと思ったのにそういう所だよねぇAは。」


…喧嘩売ってんの？いくらでも買ってあげるわよ？

そんな私の心中をまた読み取ったのか、くすりと笑って私の頭を撫でる。

凛月「ふふっ…ま、とりあえずその顔家着くまでに何とかしなよ？」

俺に泣かされたと思われたら大変だしねぇ、と目に溜まった涙を優しく拭いてくれる。

『…ん。あ、ありがと。』

凛月「どういたしまして。たまには素直になれるんだねぇ…♪」

またクスクスと笑う凛月。今日はよく笑うわねあんた( ･᷄ὢ･᷅ )あ、夜だからか。


凛月「あ、じゃあ俺こっちだから。寂しくなったらいつでも呼んでよ。1番に駆けつけてあげる。」


そう言ってそっと私の手にキスを落とす。…騎士モード急に発動するのやめてくれません？

『…絶対来てよ？』

凛月「仰せのままに〜♪」

『ふふっ…おやすみ。』


ひらひらと手を振って家路へと着く凛月。はぁ…。なんか私ってこんなだっけ…？あいつに恋をしてから結構貪欲になってるっていうかなんていうか…。

恋とはどんなものかしらって曲があるけど、ほんとに分からないわよね。


それは付き合っている今もこれからもよくわからないと思う。けど今が幸せならいっか、って思っちゃうのはそんな恋のおかげなのかもって思うことにした。


？「あ〜ら奥様、何か幸せそうな顔しちゃって♪」

『誰?!…って友かぁ…』

家の近くまで来ると、後ろから声がしたので振り返るとにひひ♪と笑う友がいた。私に用があって家まで行く途中だったらしい。


『っていうかその「奥様」ってやつ何なのよ(´-ω-` )』

友「あらとぼけちゃって！！いい旦那つかまえたく・せ・に♡」

『だ、旦那って！！別に凛月とはそんなんじゃな』

友「あらぁ、別に凛月くんだとは誰も言ってないけどなぁ♪」

なっ…?!はめたわね?!きっ、と睨むときゃ〜怖い！！と大袈裟に怖がるふりをする。まったく…



『…で？私に用ってなんだったの？』

友「ああ、Aを冷やかしに〜」

『じゃあ帰るわね』

友「嘘嘘！！ある！あります用事！！」

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