Honest 75 ページ34
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『っくしゅ…うぅ〜、寒い…』
放っておいたら止まりそうもないアルバム漁り大会を無理やり止め、凛月をなんとか外に連れ出した。
凛月「別に送ってくれなくてもよかったのに。夜だし俺大丈夫なんだけど?」
『べっ、別にいいでしょ?!送ってあげるって言ってるんだから黙って送られなさいよ!!』
凛月「…それ普通男が言うべきセリフでしょ。」
人の親切心を無下にしないでくれる?!…ってのは建前で。思わぬ誤算で六花が入ってきたからあんまり話せなかったし…。
それに、もうすぐレオ先輩や泉先輩や3年生の先輩方が卒業すると共に私たちも3年生になる。来年からはプロデュース科の新入生だって入ってきて、アイドル科とは別校舎になる。
べ、別に寂しいとかそんなんじゃないからね?!ただ…あんまり一緒にいれなくなるな…なんて。
凛月「…なぁに?俺歩くの速かった?」
…へ?いや別に速くないけど…?
何故そんなことを急に言い出したのか分からなくて凛月の視線の先を見ると、私の手が凛月の制服の裾を掴んでいた。
『?!い、いや別にっ?!速くない、うんちょうどいい!!』
凛月「じゃあなんで掴んでたの?…あ、もしかして寂しかった?」
『ちっ、違う…くなくもなくもなくもなくもない!』
凛月「多すぎ…寂しいなら言ってくれればいいのに…♪」
ぐっ…わざとわかりにくい言い方で言ったのになんで一瞬で分かるわけ?!
『別にっ?ただ来年のこと考えてただけですーだ!!』
凛月「あ〜、そっか。プロデュース科が独立するんだっけ。…ふぅん?それで俺たちとあんまり会えなくなるから寂しいなって考えてたわけだ…♪」
よしよし♪、と頭を撫でてくる。うう…なんでそこまで分かるのよ!!悔しくなってせめてもの反論をしてみる。
『…そ、そういうあんたは寂しくないわけ?』
凛月「ん〜、クラスにAが居ないのは寂しいけど、別に永遠のお別れってわけじゃないんだし。あと…寂しかったら逢いに行くだけだし。」
…ねえそれはずるいでしょ。
私はこんなに余裕なんてないのに、そんな自信満々な顔しちゃってさ。
すると急に腕を引かれ、ふわりと優しく抱きしめられる。
凛月「安心しなよ。Aが困った時はいつでも俺が助けてあげるからさ。…だからそんな顔しないで笑っててよね。」
視界がぼやけて何も言葉が出てこなかった私は、返事をする代わりに少しだけ強く抱きしめ返した。
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まじっく(プロフ) - 未來さん» うおおお未來さん!フォローまでありがとうございます!!楽しんで頂けてますか!!光栄です☆受験終わったらすぐに帰ってきますので、待っててください!! (2019年8月23日 22時) (レス) id: 46dd36dd9b (このIDを非表示/違反報告)
未來(プロフ) - コメント失礼します。Twitterフォローさせていただきました!未來という名前でやっております。いつも楽しく読ませていただいてます!これからも更新頑張ってください! (2019年8月12日 2時) (レス) id: 7ebd59770b (このIDを非表示/違反報告)
まじっく(プロフ) - 赤間琉斗さん» うおおおありがとうございます!!是非とも書かせて頂きましょう...☆私も終わらせておきながら少し物足りなかったんですよね(´-ω-` ) (2019年7月29日 23時) (レス) id: 46dd36dd9b (このIDを非表示/違反報告)
赤間琉斗(プロフ) - 正直もっと見たいです。付き合った後の話もゆっくりと… (2019年7月29日 22時) (レス) id: dd203c2451 (このIDを非表示/違反報告)
まじっく(プロフ) - 雨紫陽花さん» えっ雨紫陽花さんんんん?!凛月くんの許嫁のお話愛読させて頂いてます!!うあああありがとうございます好きだなんて嬉しすぎる....( ˘ω˘ )頑張ります!! (2019年7月9日 20時) (レス) id: 46dd36dd9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まじっく | 作成日時:2019年7月6日 17時