異質 ページ4
葛葉が苦い顔をする
「どうしたの、葛葉」
「いや……なんか、」
変な匂いがする…？
気になって辺りを見渡しても
伏見や魔界ノりりむ、でびなどはいない
しかし明らかに嗅いだことの無い
おかしな匂いだった
「…何か感じたの？」
「うーん…」
唸り、生返事を返す葛葉に
叶は眉を顰める
匂いの発生元を探すため
葛葉は席を立ち上がった
叶も、それに続く
どこを見ても、人 人 人
普段人外がいた所で敵対視する訳では無いが
相手は友好的、という訳でも無さそうだ
仲良くするつもりなら
こんな鼻奥をチクチクする匂いはしない
「蜂須賀って珍しい苗字だな〜」
『そうですか？』
ふと、聞きなれない声がした
三枝と…誰だ？
遠くにいるのは三人
三枝、不破…見たことも無い男
「でも俺、Aって響き好きかも」
『ありがとうございます。私も、不破湊という名前の響き
かなり好きですよ。沢山呼びたいくらいには』
「ん…あ、ありがとう〜……」
気付けば葛葉は
彼に近付いていた
「葛葉さん…？」
『…』
本能的に腕を掴み上げ
不破、三枝から遠ざけるようにする
『おや、手荒いご挨拶ですね』
「蜂須賀くんに何してんすか！」
さて、何のつもりだろう？
不破が葛葉の腕を掴み返す
友好的、ではない匂いを漂わせているのにも関わらず
こうやって人間に絡み、交友的に接するとは
一体何を考えているんだ
葛葉は名前も知らない男の瞳を
見透かすように、睨みつけた
「止めなよ、葛葉」
叶も止めに入る
仕方ないと言った顔で
荒々しくも、その手を離した
「お前、名前は」
『蜂須賀Aと申します。以後、お見知り置きを。』
煽るように
彼は恭しく例をする
手馴れているようにも見えるのは、気のせいでは無いだろう
「俺は……葛葉」
彼は少し驚いた顔をした
葛葉？本当に？
蜂須賀の目がそう訴える
「僕は叶です〜。新人くんかぁ。
ごめんね、うちの葛葉が」
『いえ、お気になさらず』
「君のこと、もっと知りたいなぁ」
途端に叶の目が、鋭く光る
「向こうで、三人で、話さない？」
単語で区切りながら
節々を強調して話す
不破と三枝はなんの事か分からないまま
この凍るような、恐ろしい雰囲気を
見ていることしか出来ず
「謝りたいしさ。ね、葛葉」
「…」
謝りたい、という目では無さそうだが…
貼り付けた笑顔を向けて
蜂須賀は小さく頷く
『もちろんです。先輩』
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荊棘(プロフ) - ぜひ続きを読んでみたいです… (5月14日 15時) (
レス) @page9 id: 27c91382d8 (このIDを非表示/違反報告)
ウホ。 - お待ちしてまウホ。 (5月4日 22時) (レス) @page9 id: 1ba0f71018 (このIDを非表示/違反報告)
コウ(プロフ) - 待っています。 (4月29日 5時) (レス) @page9 id: 693da42da3 (このIDを非表示/違反報告)
どっかの豆腐 - 待っています。 (2023年4月3日 23時) (レス) @page9 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
Χ(プロフ) - ウッホウッホウホッホ【訳ファンが原因とゆうのは少し悲しいですね。私達は待つしかできません！悲しいですが共感できます。更新頑張ってください。】 (2022年8月19日 20時) (レス) @page9 id: fd72f115dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マウンテンゴリラパーカー | 作成日時：2022年8月3日 14時
