【幽遊白書・遊戯王・弱虫ペダル】鈍感少女が愛される (ページ17)

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第9話後編1 ページ17

俺達はAを幽助の部屋へ運んだ。
石垣さんには、穴が空いた時の記憶を忘れてもらった。
ぼたんの持っている道具で、人間には今まで通りに見えるように、穴とドアを応急処置をしておいた。
Aが目を覚ましたのは、運び込んで、およそ三十分後。
「ぅ………っ、！！」
Aがガバッと、身を怯み返した。
「よぉ」
幽助がニヤリと笑いかける。
「………………」
「大丈夫、話をするだけだからさ！」
ぼたんがニコリと笑った。
「…………ごめんなさい」
Aが謝った。
「良いんだよ、それよりも酷いケガにならなくて良かったぜ」
桑原くんが、俺を見ながら言う。
………そうですね、俺が怪我させましたよ、そうですよ。
アイコンタクトで桑原くんに怒りをぶつけてやった。
すると、桑原くんが軽く怯んだ。
「………話すわ」
Aがベッドから降りた。
「目の事と、妖力のこと」

Aは洗いざらい全てを話してくれた。
そして、おばあさんを亡くし、その上に目が紅くなった為に、引きこもりになったこと。
目が紅くなった瞬間に、妖力が溢れてきたこと。
「………こんなもんかな」
「ありがとう、教えてくれて」
ぼたんがAに抱きつく。
「！？」
Aが驚いた顔で、ぼたんを見つめた。
「……これからゆっくり、回復していけば良いんだよ
焦る必要なんてねぇんだからよ」
幽助がそう言うと、Aが少し笑ってくれた。
その時の顔を、俺は今でも忘れられない。