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Aは一人でこの部屋に閉じ込められていた。未だ寝間着のままで外に出られるはずもなく、蒲団に包まっていた。
それと同時に小さな頭に詰まった、深い皺の刻み込まれた脳を存分に使う。
その時、少し、本当に僅かに蛍光灯のスイッチとなる紐の部分が揺れた。
其れにより、頭の良い彼女は分かってしまった。
思考のピースが埋まってゆく感覚は実に面白く、興味深いものである。
自然な場所にピースが落ちていたり、思いもよらないところに転がっていたりするものである。油断は出来ないものだ。
『………中原さん、』
窓から屋上を見上げるようにして手を伸ばした。長い袖から細く白い手を太陽に向けると中原は帽子を被り直して此方に降りてきた。
何も無いところをふわふわとまるで綿毛のように綺麗に降りてくる彼は云う迄もなく異能力である。そんな彼をAは大変信頼していて、尊敬している。
「バレちまったか。まぁ、いい。探したぞ。」
『すいません、事情が有りまして…。』
中原は詳しい事は聞かない、とそれだけ告げて彼女の細い腕を引っ張った。
だが、Aは彼女はそれを拒んだ。
『待って下さい。』
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時雨(プロフ) - ネムさん» そう言っていただけてめっちゃめちゃ嬉しいです!!!!!!!!!!!このコメントで私もニコニコしちゃいました。嬉しさいっぱいです、こんなに長いのに読了してくださりありがとうございました! (8月6日 2時) (レス) id: b6f643f10a (このIDを非表示/違反報告)
ネム(プロフ) - あぁもう…だめだ。なんか言葉に詰まってしまいます。完結ありがとうございます。最高でした。 (8月1日 1時) (レス) @page41 id: 41eadc19f5 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - ピポポタマスさん» 遅くなって御免なさい。本作中にとても書けず、おまけという形で書かせて頂きました。甘くねぇな…コーヒーシュガーにもなりきれてません…本当にすいません。書き直しならいつでも致します。(双黒なのに太宰さんしか使っていない…ああああ!!) (2018年3月7日 22時) (レス) id: 23b0d452e1 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - きなこもちさん» 有難うございます!満足頂けましたか?とてもの三連続…w次回の作品もいずれ書きますのでその時はよろしくお願いします! (2018年3月4日 19時) (レス) id: 23b0d452e1 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 完結おめでとうございます!とてもとてもとても面白かった…!お疲れ様でした(*´∀`*) (2018年3月4日 19時) (レス) id: 48ae29e69a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年2月14日 12時