10:寝たフリ* ページ10
『今度はちゃんとお金もって来るんだよ』
「じゃあね、コナン君」
コナンくんを送り届け揶揄う相手が居なくなったからか
ものの数分でこくりと夢の世界に行ってしまった常盤
仕方なく鞄の中を漁ると
スケジュール帳の最終ページに住所が書いてあった
「こういうの意外とちゃんと書いてるんだな、、、」
肝心のカレンダーには何も書かれていなかったが
常盤のマンションは駅から少し離れたところにあった
眠たかったのなら初めから家に送ってと言えばいいもののと思うが
『家を知られたくないんでね』と言う常盤の姿が目に浮かぶ
起こそうと思い助手席を見ると
腕を組んでパッチリと目が開いている常盤が目に入った
「何だ起きてたのか」
『うん、ずっとね
このためだけにスケジュール帳を買って良かったよ』
「だから真っ白だったのか
初めから家まで送れと言えばよかったんじゃないか」
『それは何か違うんだよ
じゃあ報酬よろしくね』
何がしたかったのか分からないが楽しそうに車を降りマンションのエントランスに姿を消した
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作者名:ちろる | 作成日時:2023年8月13日 1時