418話 必須な不必要 ページ38
独歩さんがまた顔色を悪くする。
独歩「てことは……俺が病院に連れてきて、それも先生の元までお連れして……俺はなんて事を……」
寂雷「独歩くんが謝ることではありませんよ。怪我をしたら、ここに来ることは当たり前ですからね」
当たり前か。
「……どうでしょうか。多分、独歩さんがいなければここには来なかったでしょう。けど、寂雷さんで良かったとは思いますが」
それ以外の医者は信用出来ないから……
一二三「大丈夫かいAさん。僕が送ってあげるよ」
その言葉とともに、一二三が手を差し出してくれる。
「いえ、大丈夫です。タクシーで帰るので」
一二三「では、タクシーまで運びますよ。これ以上、Aさんに何かあったら僕が嫌なんだ」
……断り辛い言葉をチョイスしてくるな!普通に断るからな、一二三には悪いけど……
いくらイケメンでも断らせて頂きます。
「本当に大丈夫ですから……ってちょ!」
一二三は軽々しく私を持ち上げる。
「待って、一二三ストップ!一生のお願いです!寂雷さん助けて下さい!」
一生のお願いは当たっている。多分この先、寂雷さんや一二三を頼ることも無いだろう。てか、使うなら今しかない。
だが、寂雷さんは私と目を合わせずに、外を見ていた。
寂雷「その必要は無さそうですよ」
その瞬間、診察室の扉が開く。
飯野「お嬢様。お迎えの準備が整っております」
「げっ、飯野」
飯野と共に、3人の男性が入ってくる。
飯野「サポーターの方も取ってまいりました。そして、車椅子のご用意も……」
「いらない。本当にいらない」
独歩さんと一二三は飯野の登場に驚いていた。
「あぁ、これは……」
護衛って言って良いのか……幻太郎の時のような面倒な事は避けたいから……正直に言った方が良さそう。
「私の護衛です」
紹介すると、飯野達は頭を下げる。
独歩「なんか……色々と凄いな」
「なので大丈夫です。一二三、降ろしてくれますか?」
不思議そうにしながらも、一二三は私を降ろしてくれる。
普通に立てる。歩くことも出来る。今のところは問題なさそうだ。
寂雷「サポーターを付けますから、Aさん此方へ」
寂雷さんはサポーターを受け取ると、私の足に付けてくれる。
飯野「お嬢様。ご昼食の準備が出来ておりますので、そろそろお帰りになりませんと、冷めてしまいますよ」
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おもち。(プロフ) - 椿さん» 椿ちゃんッッッッ!!!🥰🥰待ってたよ👍 (2022年1月17日 10時) (レス) id: 4bc1554c33 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - おもち。さん» おもちちゃん……本当にお待たせしました。そして、本当にありがとう。見守って下さっていた事、本当に嬉しかったです。ずっとずっとごめんなさい! (2022年1月16日 4時) (レス) id: 0a94b6f111 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 華蝶さん» コメントありがとうございます!本当に本当にありがとうございます!一日で読み切って頂けたなんて、本当に嬉しいです。また頑張って更新して行きます。宜しくお願いします! (2022年1月16日 4時) (レス) @page44 id: 0a94b6f111 (このIDを非表示/違反報告)
おもち。(プロフ) - 最近更新止まっちゃってるみたいですね... (2022年1月13日 17時) (レス) id: 4bc1554c33 (このIDを非表示/違反報告)
華蝶(プロフ) - 初コメ失礼します。面白くて一日で一気に読んじゃいました!続きってまだ書かれてない感じですかね…? (2022年1月12日 22時) (レス) id: 89bcc7066a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿 | 作成日時:2021年7月23日 11時