360話 山田家のカレー ページ29
一郎「いい加減にしろ!客の前だぞ!」
三郎「ごめんなさい一兄。二郎が分からずやで思わず」
二郎「ごめん兄ちゃん。三郎がうるさいからつい」
相手のせいにするのは相変わらずで、思わず笑ってしまった。
一郎「お前らな、兄弟は仲良くって言ってるだろ」
そう言いながら、一郎がカレー運んで来てくれる。
三郎「何笑ってるんだよ」
「ふふ、兄弟仲良いなって思ってさ」
二郎「当たり前だろ。兄ちゃんから言われてるんだから」
二郎はパンフレットを片すと、三郎はカレーを取りに台所に向かった。
カレーは目玉焼きが乗ったのが三つ、そして乗っていないのが一つだった。
一郎「目玉焼き乗せちまったが、大丈夫か?」
「うん!ありがとう!」
カレーが並べられると、香りが良く美味しそうだった。
一郎「よし、食うか」
「頂きます」
スプーンを取り、一口食べる。
うん。辛味はあまりなく、おそらく甘口と中辛の中間くらいだろう。じゃがいもがよく溶け込み凄く美味しかった。
「めっちゃ美味しい」
一郎「だろ!二郎三郎も今度は一緒に作ろうな!」
一郎は凄く嬉しそうに答える。
二郎「うん!兄ちゃんみたいに、料理上手くなるよう頑張るよ」
三郎「はい!二郎より早く、上手くなれるように頑張ります」
また、三郎が二郎に喧嘩売るような事を言うが、一郎に止められた為、二人とも睨み合いで終わる。
それが本当に面白くて、何回も同じ姿を見ているのに、二人が本当に可愛く見えた。
三郎「そういえば、お前には弟がいるんだよな。そいつとはどうなんだよ」
「んー。最近話せるようになってきた……かな」
三郎「そうなのか」
三郎は何かを察したのか、カレーに目をやる。
二郎「はぁ?兄弟なんだろ?一緒に住んでた頃のが話せるんじゃ無いのか?」
三郎「おい二郎」
「そうだよね。普通はそうなのかもしれないけど……私の家は特別でさ。そうだな……兄がいたら、何か違ったのかもしれないね」
そうだよ。裕也だけじゃない。兄がいたら違ったのかもしれない。
私が女で、本来なら後を継げる立場に無い。
だからこそ、周りからの目に裕也との格差があったんだ。
私は、長子として絶対に譲れなかった。
だから、仲良くせずに競い合う事が一番だった。
ーーー
カレーについては、甘口ではなく、中辛よりは甘そうな勝手なイメージです!
目玉焼きはARBから乗せる事を知りました!
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椿(プロフ) - おもち。さん» コメントありがとうございます!返信遅くなりごめんなさい!ポッセ結成ですよ!ここまで書いて本当に良かった……本当に嬉しいです!ありがとうございます!頑張ります (2021年7月2日 20時) (レス) id: 0a94b6f111 (このIDを非表示/違反報告)
おもち。(プロフ) - ついにポッセ結成まできましたね!がんばれ!← (2021年7月1日 8時) (レス) id: 51cba465c1 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - おもち。さん» コメントありがとうございます!低音ボイス私も大好き!可愛いとカッコいいの究極体! (2021年6月29日 6時) (レス) id: 0a94b6f111 (このIDを非表示/違反報告)
おもち。(プロフ) - 乱数の低音ボイスすきいいいいいい (2021年6月28日 23時) (レス) id: 51cba465c1 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - おもち。さん» ごめんなさい!コメントありがとうございます!小声ボイス……良いよね最高壮馬様ですもんね。帝統はやっぱり騙されてばかりで面白かった!本当に遅れてごめんなさい…… (2021年6月23日 19時) (レス) id: 0a94b6f111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿 | 作成日時:2021年6月2日 14時