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story 3 ページ3

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まさか、先に向こうから話しかけられるとは。

動揺を隠しきれない私。






『え、と、それは…』

「別に深い意味はないけど」

『え、ちょ』






私より先に真由ちゃんが答えた。

そんなつんけんどんな答え方しなくても…!

そう思って彼の様子を伺うと、





「そっか」





それだけ言って前に向き直った。


真由ちゃんは、彼の背中を “なんだコイツ” と言わんばかりの目で見つめている。


そのあと私達はアイコンタクトを取って、静かに担任がくるのを待つことにした。









机の下でいじっているスマホには、真由ちゃんから案の定、



mayu[Aちゃんの前の男子マジなに?笑]



と、きていた。

びっくりしたね、と当たり障りのない返事を返そうとした時、次の文章に衝撃を受ける。





mayu[見たことない顔だしめちゃくちゃインキャ]








え?インキャ???インキャって、陰キャラ…?

イケメンって打とうとしてインキャって誤字しただけかな。

でも、文章的にイケメンって言う流れでもないし……

やっぱりインキャで正しいのか…?







なんて返そうか、彼の背中を見つめて考えていると、






「よーーーし席つけー!!!」









勢いよく教室の扉が開き、大きな声が教室内に響き渡った。




前の男の子の頭の向きも担任を追いかける。









「今日から一年間担任の松岡だ、よろしくな!楽しくやってこうぜ!よしじゃあ早速出欠とるか、新井!」









あれ…?聞いてた印象と違う、と誰もが思った。


部活の顧問をしている時は相当怖いと聞いていた。


元ヤンなんじゃないかという噂もある。

それは……まだ否めなさそうだ。


だけど今、8割方の生徒から悪い印象を払拭したんじゃないだろうか。






「加藤!」

「はい」

「金子!」

『はいっ』







あっという間に自分の番も過ぎていく。

先生と目が合ったのも一瞬で。









『かとう…』







その名前だけは聞き逃さなかった。






小さく呟いた私の声が届いたのか、彼が横を向いて口を開いた。









「…かとう、しげあき」

『かとう、しげあき…』









横を向いたまま、彼は動かない。




『あっ』









私は咄嗟に机に前のめりになって、彼の耳の近くで “金子A!” と囁いた。





「金子A、ね」

『うん』









前髪で目元は隠れてたけど、確かに彼は笑っていた。





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鈴木カルロス三郎太(プロフ) - ゆっちゃんさん» えええありがとうございます(;o;)更新遅くなりましたが地道に続けていくのでよろしくお願いします。 (2018年9月19日 15時) (レス) id: 1320e2bf1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん - これ読んでるとなんか幸せな気持ちになりますww この作品好きです(о´∀`о)応援してます! (2018年8月25日 1時) (レス) id: f0e7248429 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴木カルロス三郎太 | 作成日時:2018年8月20日 22時

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