story 19 ページ19
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文化祭当日______。
「Aおはよ！真由も！」
後ろから、小山くんの元気な声。
真由も私も突然の呼び捨てにビックリしながらも、いつものように挨拶を交わす。
「今日頑張ろうね、めっちゃ稼いでやる！」
「はやく制服着て見せてよ(笑)」
「うん、着替えてくるわ！」
私の隣に並んでいた小山くんが、小さな声で “うしろ” と囁いてから走り去った。
うしろ？と、振り返ろうとして勘付く。
加藤くんがいるんだ。多分。
横では真由が振り返って意味深な表情をしているし。
一気に身体が強張る。
「小山、まさか呼び捨てするようになるとはね(笑)まあ避けられるより全然マシだけど(笑)」
『真由っ、』
絶対いま真由、小山くんの声で振り返ってたのに。
加藤くんがいるの分かって言ってるの…？
私の声にも反応せず、真由はフン、と少し怒った顔で前を向いている。
なんでだろうって思って真由の様子を伺っていたら、その横から俯き加減の加藤くんの姿。
『っ！！！…あぇ加藤くんおはよ！！』
私の素っ頓狂な挨拶に、通り過ぎようとした加藤くんが振り返った。
目を大きく開いて、私を見つめている。
なんで見つめられているのか、正直よく分からない。
「…はよ」
小さく返事をして、そのまま行ってしまいそうだ。
『今日写真、4人で撮ろう…？』
「え…？」
「え、じゃないでしょ」
なぜか、真由が加藤くんを睨みつける。
「行こ！A」
『あ、え、』
真由がスピードを上げて歩き出したから、私も急いで後ろをついていく。
そっと後ろを振り返れば、一瞬目があってから、加藤くんはフイ…と目をそらした。
そのままトボトボ歩いてるのが見ていられなくて、私は前を向いた。
「私が変なこと言ったの怒ってる？」
『え？』
「加藤くんがいたの分かってたのに、」
『ああ』
多分、加藤くんが後ろにいる時に言っていたことについてだろう。
『怒ってないよ？』
「なら良かった(笑)ほんとはAに、加藤くんのことそんな風に言わないでよ！って言わせたかったんだけどさ」
『うん、』
「私何もしなくても大丈夫だったね、よく頑張って声かけたね」
『…ありがと』
いつでも真由は、私の考えの先を行く。
やはり彼女は、中学二年生にしては大人だ____。
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鈴木カルロス三郎太(プロフ) - ゆっちゃんさん» えええありがとうございます(;o;)更新遅くなりましたが地道に続けていくのでよろしくお願いします。 (2018年9月19日 15時) (
レス) id: 1320e2bf1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん - これ読んでるとなんか幸せな気持ちになりますww この作品好きです(о´∀`о)応援してます！ (2018年8月25日 1時) (レス) id: f0e7248429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴木カルロス三郎太
| 作成日時：2018年8月20日 22時
